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受診、最初は「総合科」 専門医に橋渡し


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受診、最初は「総合科」 専門医に橋渡し 読売新聞

厚生労働省は、専門分野に偏らない総合的な診療能力のある医師を増やすため、新たな診療科として「総合科」を創設する方針を決めた。
能力のある医師を国が「総合科医」として認定する仕組みを整える。初期診療は総合科医が行い、必要に応じて専門の診療科に患者を振り分ける2段階方式を定着させることで、医療の効率化を図り、勤務医の労働環境の改善にもつなげる狙いがある。日本医師会にも協力を求め、5月にも具体策の検討に入り、早ければ来年度中にもスタートさせる。

分かりにくいので図にするとこんな感じ

日本の医療の現状

  • 個人医院で対応可能な患者まで、総合病院に集中
  • 総合病院に集中した結果
    • 十分な診療体制が取れない
    • スタッフの勤務状態の悪化
    • 専門的対応が必要な患者への対応が十分にできない
    • 軽症な人は後回しにされるため時間がかかる(重症患者が来たら当然だが、重症患者を優先対応)

総合科導入の概念図

  • 総合科で初診を受ける、総合科での対応で十分ならそのまま治療
  • 専門科での対応が必要なら専門医へ紹介
  • 総合科での割り振りが機能すると
    • 専門科は専門的な対応に集中できる
    • 専門的な対応が必要な患者は今まで以上に十分な治療を受けられるようになる
    • 軽症例は「とりあえず心配だから」と総合病院に行き長時間待つ必要がなくなる
  • 注意点
    • 総合科での初診時に専門医に紹介すべきかどうかを見極める必要があるため、能力の高い総合科医師の確保が重要!


というよりは、日本みたいに、しょっぱなから飛び込みで紹介状もなしに、大学病院やら総合病院やらに行けるシステム(フリーアクセス)の方が珍しいんですけどね


イギリスの医療制度はこんなですし

参考資料:イギリスの医療制度

NHSはNational HealthServiceの略でなんとイギリスの医療費はほぼ0円!タダです。「ゆりかごから墓場まで」を実践しており、医療費は全て住民税から支払われています。


と、うれしいのもここまで。イギリスの医療制度は実は、WHOが「日本の医療制度は世界トップ水準」と認定したのが実感できるぐらい酷い制度です。(「日本の医療は遅れている」「3時間待ち3分診療」なんて批判されていますが、実際はWHOにトップ水準と認定されています)


◇イギリスの医療制度のまとめ

  • まずはGP(GeneralPracticees、総合医とか家庭医って意味)に登録する
  • 登録したGP以外では診察を受けることができない
  • GPで診察を受けるためには事前に予約が必要、3日待ちはあたりまえ、7日待ちも普通にある
  • なのでGPでの診察中は「熱がありました」「咳が酷かったです」と過去形で話が進むことも
  • 過去形なので「風邪でしたね。もう治っているので問題ないですよ」で終了になることも
  • GPで「専門医の対応が必要」と判断されない限りは、総合病院にかかれない
  • GPが「必要ない」と言えば、そこで終了。治療を受けることはできないし、総合病院にかかることもできない。不満があるなら、ERに押しかけるしかない。
  • GPで「癌かも知れないので総合病院で検査を受けましょう」と言われても「総合病院の検査3ヶ月待ち」とか普通にある
  • 総合病院で手術が必要と診断されて、手術受けるまで、さらに数ヶ月待ちは普通
  • でもNHSで治療を受けている限りはタダ
  • 待てないからと民間病院に行くと、出産でも最低100万円はかかる


という制度になっています。ちなみに救急医療もありますが

  • 救急に搬送されたものの、ERで72時間待たされている間に死亡


なんて、話もありますし・・・(ニュースになっていたので、イギリスでも稀なケースだとは思いますが)


◇参考情報