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薬剤師の立場からの自殺予防アプローチ


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人・あきた:薬剤師の立場から自殺予防に取り組む、畠中岳さん /秋田 MSN毎日インタラクティブ

「こんなにも自殺者が多いのか」。神奈川県から旧大曲市(現大仙市)に移住後、勤務する薬局を訪れる患者から毎年自殺者が1,2人出ることにがく然とした。旧市内の年間の自殺者は約10人。市内の自殺者の1割と顔を合わせていた計算になる。「なんとかしなきゃと尻に火がついた状態だった」。これが薬剤師の立場から自殺予防への取り組みを決意した動機だった。

薬剤師の自分が自殺予防のためにできること、それは患者との対話だった。精神科医に相談するのは敷居が高い。保健所などの相談機関には知人がいる。もろもろの理由で悩みを打ち明けられない患者でも「身近な薬局の薬剤師なら話しかけやすい」と考えた。

情緒不安定な人やふさぎ込んでいる人にはとにかく話しかけた。最初は煙たがる患者もいつしか悩みを打ち明けた。それはまさに「自分が目指していた『患者と向き合う』医療」だった。離婚して幼子を抱えた母親から経営難に悩む自営業者まで。携帯電話にも連絡がくる。

相談では「聞き役に徹する」がモットー。精神科医を紹介した患者が診察に行かなくなった経験から「強制ではだめだ」と学び、薬局に相談機関のチラシを置くだけに変えた。

自分の活動が役に立っているのか、最近まで自信がなかった。だが経営難に悩む自営業の男性の店を訪れた時、男性が「この仕事を辞めても、他の仕事で食べていける」と明るい表情で話してくれた。前向きな発言を聞いたのは初めてだった。「時間もコストもかかる活動だが、全国の薬局が協力すれば自殺予防に大きな力を発揮できる」。確かな手応えを感じ、夢は広がる。【馬場直子】