◇「心も身体も救える」医師をめざして 精神障害のある救急患者にどう対応するか 週刊医学界新聞
『精神障害のある救急患者対応マニュアル-必須薬10と治療パターン』(医学書院)が発刊された。救急センターには自殺企図患者をはじめ,精神障害を抱える患者が多く搬送される。また,入院後に生じる精神科的問題もあり,救急の場における精神科の需要は多い。しかし,実際は精神科医の常駐する救急センターは数少ないのが現状である。本紙では,精神科から救急への転身というユニークな経歴を持つ,著者の上條吉人氏(北里大)にお話を伺った。
上條:救急センターで治療を受ける患者さんの3割には,何らかの精神障害があります。そのうちもっとも多いのは自殺企図患者です。自殺企図患者は救急センターで治療を受ける患者さんの1割以上を占めますが,90%以上に何らかの精神障害があり,残りの10%にも性格的な問題などが指摘されています。
◇参考情報
精神障害のある救急患者対応マニュアル-必須薬10と治療パターン40
- 作者: 上條吉人,宮岡等
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2007/09
- メディア: 単行本
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「救急と精神のあいだ」で悩めるすべての救急スタッフのかたに
精神障害とその関連疾患のある救急患者を対象にした治療マニュアル。現場でよく遭遇する40症状(幻覚・妄想、急性覚醒剤中毒、せん妄など)について、「診断のポイント」「治療フローチャート」「精神科医にうまく引き継ぐコツ」を示しながらコンパクトに解説。また必須医薬品を10品目に厳選、それらの特徴と実践的な使い方を凝縮して収載した。救急科と精神科の双方に通暁する著者だから書きうる、現場目線の実践知!