「浦河べてるの家」(以下べてる)は,精神障害を抱える当事者らによって開設された有限会社・社会福祉法人。「べてるはいつも問題だらけ」「昇る生き方から降りる生き方へ」など数多くの“名言”でも知られ,当事者が自己病名をつける「当事者研究」や幻覚や妄想を語る「幻覚&妄想大会」などユニークな活動が行われている。しかしこれらは「べてるだからできること」と思われがちだ。
このたび医学書院から発行された『DVD+BOOK認知行動療法、べてる式』の著者のひとりである,臨床心理士の伊藤絵美氏(洗足ストレスコーピング・サポートオフィス所長)は,べてるの活動は認知行動療法の視点からの説明が可能であると語る。「べてると認知行動療法のインターフェース」についてお話を伺った。 【週刊医学界新聞】
というわけで、精神保健福祉士の8割が知っているという(多分)、あの「べてる」さんが、DVDを出したそうです。
「浦河べてるの家」(以下べてる)は,精神障害を抱える当事者らによって開設された有限会社・社会福祉法人。「べてるはいつも問題だらけ」「昇る生き方から降りる生き方へ」など数多くの“名言”でも知られ,当事者が自己病名をつける「当事者研究」や幻覚や妄想を語る「幻覚&妄想大会」などユニークな活動が行われている。しかしこれらは「べてるだからできること」と思われがちだ。 【週刊医学界新聞】
べてるの家は、ユニークな取り組みで知られていますが、特に「当事者研究」と「幻覚&妄想大会」が有名です。
とくに当事者研究では「自分でつけよう自分の病名」ってことで、べてるの話を聞いた「クッキングハウス」では
君は君の主人公だから 〜べてるの家から学ぶ当事者研究〜 クッキングハウス
〜自分自身で、共に〜「困難な問題に直面した時、誰がどのように荷うのか」から当事者研究は始まりました。当事者研究の実践は、問題と人の切り離し作業からです。「人が問題なのではなく、問題が問題なのだ」という考え方です。「くよくよ考えてはいけないと思っても、次々とよくないことを考えて苦労を抱えている○○さん」という風に理解していくと、当事者も周りの関係者も、抱えている問題に焦点をあてることができます。
そして自己病名をつけてみる。困難さや苦労していることを自分のものにしていくプロセスなのです。早速クッキングハウスでも、SSTの時間にやってみたらそれぞれの苦労している特徴を実によく見つめた自己病名を発表してくれました。
・爆発型エンターテイナー症候群
・統合失調症“週末金欠型
・幸せ恐怖症
・エネルギー切れソワソワ症
・自信なし、生きていきにくい症候群
・他人の評価依存型、落ち込みスパイラル病発表した途端、自分の問題を言葉として的確に外在化できたので、ほっとした表情と仲間たちの「なるほどね、確かにそうだね」と受け止める笑顔がなんとも気持ちのいいSSTの場になりました。【クッキングハウス】
と、さっそく取り入れて実践されています。認知行動療法は、「偏った思考を直していく」「思考と行動と心身の状況は互いに影響し合っている」という考えに基づいていて、かなり効果があると言われているけど、支援者の力量も問われる療法です。勉強して実践していきたいな〜認知行動療法。
◇参考リンク
○べてるの家 HP
○べてるの家の情報サイト べてるねっと
○地域と共生する精神障害者のコミュニティ―べてるの家の試み―(2003年11月) 障害保健福祉研究情報システム
○べてるの家 - Wikipedia