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登録販売者制度についてのまとめ(前編:法律と制度の概要)


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過去に何度か「登録販売者制度」についての記事を書いていたのですが、このブログ(引っ越し前のブログの方です)への検索ワードに「登録販売者」が多いので、自分なりに制度のまとめを書いてみました。

登録販売者制度についてのまとめ(前編)

まずは、国の資料*1を読んでみます。


○根拠法:薬事法の一部を改正する法律について(平成18年法律第69号)

薬事法昭和35年法律第145号)の一部を改正し、医薬品の適切な選択及び適正な使用に資するよう、医薬品をリスクの程度に応じて区分し、その区分ごとに、専門家が関与した販売方法を定める等、医薬品の販売制度全般の見直しを行うとともに、違法ドラッグの製造、輸入、販売等を禁止すること等により、保健衛生上の危害の発生の防止を図ることとした。


3 店舗販売業に関する事項
(1)?薬剤師又は都道府県知事が行う試験に合格し、登録を受けた者(以下「登録販売者」という。)を置くこと


6 一般用医薬品の区分に関する事項
厚生労働大臣は、一般用医薬品(動物用医薬品を除く。)を、その副作用等による健康被害が生ずるおそれの程度等に応じて、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定等することとし、第一類医薬品、第二類医薬品又は第三類医薬品に区分することとしたこと。


7 一般用医薬品の販売等に必要な資質を有することについて確認するための試験に関する事項
都道府県知事は、一般用医薬品の販売等に従事しようとする者がそれに必要な資質を有することを確認するために試験を行うこととしたこと。
 

8 一般用医薬品の販売等に従事する者に関する事項
第一類医薬品は薬剤師により、第二類医薬品及び第三類医薬品は薬剤師又は登録販売者により、それぞれ販売又は授与させなければならないこととしたこと。


9 一般用医薬品の販売等に関する情報提供等に関する事項
(1)薬局開設者等は、第一類医薬品を販売等する場合には、薬剤師をして、厚生労働省令で定める事項を記載した書面を用いて、その適正な使用のために必要な情報を提供させなければならないこととしたこと。
(2)薬局開設者等は、第二類医薬品を販売等する場合には、薬剤師又は登録販売者をして、その適正な使用のために必要な情報を提供させるよう努めなければならないこととしたこと。
(3)薬局開設者等は、医薬品を購入した者等から相談があった場合には、薬剤師又は登録販売者をして、その適正な使用のために必要な情報を提供させなければならないこととしたこと。


根拠法は、やはり、大事なので、厚労省の解説をずら〜っと並べましたが

一般医薬品の分類 副作用等による健康障害が生じる程度に応じて、一般医薬品を第一類医薬品、第二類医薬品、第三類医薬品の3つに分けた。
登録販売者の新設と情報提供の強化 薬剤師以外に一般医薬品(一部除く)の販売に従事できるものとして「登録販売者」を新設した。
リスクの高い第一類医薬品は必ず薬剤師が、そして第二類・第三類については薬剤師ではない登録販売者でも販売・授与することができる、とした。

の2点が重要となっているようです。

一般医薬品の分類について

詳細は登録販売者制度の概要 - 保健師のまとめブログ2(2007.03.25)にありますが、3つに分けました。

第一類 H2ブロッカーミノキシジル、塩酸ブテナフィン等を含むもの
第二類 アスピリンインドメタシン等を含み、第1類の成分を含まないもの
第三類 サリチル酸系成分等を含み、第一類・第二類の成分を含まないもの

となっています。


第一類には、いわゆる「スイッチOTC」(処方箋が必要であったが、安全性などの確認を行い薬局薬店でも購入できるようになった薬)が多いです。


などに含まれています。エスタックイブは「イブプロフェンが風邪に効く♪」と、成分を強調したCMをしてますね。


第二類は、第一類よりもリスクは低いものの、第三類よりはリスクがある成分を含む医薬品が指定されています。


などに含まれています。

登録販売者の新設と情報提供の強化について

今まで、一般医薬品は薬剤師しか販売・授与できませんでしたが、第二類・第三類については、新設された登録販売者でも販売・授与できるようになりました。


これにより、どうなるかと言うと、登録販売者さえいれば、薬剤師がいなくても第二類・第三類のクスリを売ることができるようになります。大手のコンビニやショッピングセンターなどで、一般医薬品販売を検討しているところもあるそうです。

そして、販売時においての情報提供が強化されました。

第一類 薬剤師が、指定の書面を用いて必要な項目を説明することが義務化
第二類 薬剤師・登録販売者が、必要な情報を提供することに努める(努力目標?)
第三類 薬剤師・登録販売者が、求めがあれば必要な情報を提供する。

という風に分けられています。


最後に、図示してみると


こんな感じです。前編はこれでおわり。

では、どうすれば登録販売者になれるのか?というところですが、つづきはこちら→登録販売者制度についてのまとめ(後編:試験)



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