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看護協会と看護連盟、予算・税制に関する要望書を自民党へ提出


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予算・税制めぐり要望 日看協など CBニュース

日本看護協会(久常節子会長)と日本看護連盟(見藤隆子会長)は10月23日までに、「平成20年度予算・税制に関する要望書」を、自民党衛藤晟一政務調査会厚生労働部会長と大村秀章・組織本部厚生関係団体委員長に提出した。予算編成と税制改正の審議に際し、看護師基礎教育4年制化や看護職の就業継続を図る事業の促進などを求めている。

というわけで、看護協会のサイトをのぞいてみたら掲載されていました。


【平成20年度予算・税制に関する要望書】(PDF 296KB) 日本看護協会


斜め読みしたのを勝手に要約してみました。

○要望書
医療制度改革において、安心・信頼の医療と専門性の高い看護が期待されている。地域医療の確保や医療の質の向上のためには


 1.質の高い看護職の養成
 2.チーム医療の推進
 3.看護職の就業継続を図る事業の推進


が、喫緊の課題である。が、看護教育は60年間変化がない。現状では、新卒看護師の能力と現場が求める能力とが乖離している。


また、国民のニーズに応えるためには、看護職の確保が急務である。 よって


 1.資質の向上
  (1)基礎教育4年制化
  (2)新人看護師の臨床研修制度の促進
  (3)教育基盤の整備
 2.離職防止・再就業支援
  (1)就業継続を図る事業の推進
  (2)助産師確保のための総合対策
 3.補助金事業
  (1)間接補助から直接補助へ


について、要望する。

としています。内容を詳しく見てみると

1.資質の向上
(1)基礎教育4年制化について
「看護基礎教育の充実化に関する検討会」でも、現状の3年間では「不十分」との意見がある。看護基礎を4年間にするよう法律を改正して欲しい。

△看護協会側は看護基礎教育4年制化(+保健師助産師は専門課程or修士課程)をずっと求めていますね。ただ、文科省は「保健師教育を行い地域を見ることができる視点も看護師には必要だ」と大学教育を看護基礎教育のみにすることには難色を示しています。

(2)新人看護師の臨床研修制度の促進
看護師においても臨床研修を制度化する必要がある。モデル事業を実施し検討して欲しい。

△「4年制化しても、教育と臨床でのギャップが生まれる」と考えているのか、それとも、「4年制が無理ならせめて臨床研修を」と考えているのかは不明ですが、医師のような卒後研修の制度化により、新卒も一スタッフとして扱うのではなく、「まずは臨床=実務での研修」ということでしょうか。
たしかに、現状の制度では、新卒でも一スタッフとして数えられ、「プリセプターが常につくのは初めの数週間、そして、実習では経験したことのない、複数患者受け持ちを初めから行い、5月のGW明けには、夜勤開始。問題なさそうなら夜勤独り立ち」となっているため、その急激な展開で不安を覚え、1年内に離職する看護師が1割弱いるので、「今は臨床研修中」として、しっかりした教育制度ができれば、新卒も現場も安心出来るかも知れません。
これ自体は、病院が独自に行うこともできそうですが、診療報酬上の配慮が欲しいってことなのかな?


残りについては、リンク先の要望書をごらんになってください。



◇参考リンク
平成20年度予算・税制に関する要望書(PDF) 日本看護協会
「看護基礎教育の充実に関する検討会」報告書について(2003.03.17) 厚生労働省
新たな看護のあり方に関する検討会(2003.03.24) 厚生労働省
新人看護職員の臨床実践能力の向上に関する検討会(2004.03.10) 厚生労働省
看護の基礎教育はこれでいいのか?!(PDF) 日本看護協会