◇医療費:生活習慣病やがんの年代間伸び、「40-50代」最大1人当たり/東京 毎日新聞(2007.11.15)
都民1人当たりにかかった医療費のうち、生活習慣病やがんの年代間の伸びは、「40代から50代」が最も大きいことが、都福祉保健局が発表した医療費分析報告書で分かった。「40代からの予防の取り組みが重要」と結論づけており、来年3月までにまとめる都の医療費適正化計画にこうした分析結果を生かす方針だ。40代以上の1人当たりの医療費の伸びを年齢階層別に見ると、生活習慣病の一つの高血圧性疾患は「40代から50代」が3.3倍に上ったが、50代以上では「50代から60代」(1.7倍)をはじめ、1倍台にとどまった。脳梗塞も「40代から50代」が3.3倍、胃がんも2.8倍と伸びが大きくなる傾向があった。
一方、05年度の都民医療費の総額は2兆8124億円で、このうち70歳以上の老人医療費が約4割の1兆1344億円に上った。都の人口の将来推計では、75歳以上の高齢者は05年の98万9000人から、25年には2倍超えの205万5000人になり、老人医療費の激増が予想される。