毎日新聞に変わり、医療と国民の相互不信を、率先してミスリードで煽るようになった
産経新聞が、相変わらず「たらい回し」表記をしています。
◇未明の兵庫、18病院たらい回され 66歳死亡 MSN産経ニュース(2007.12.6)
兵庫県姫路市の男性(66)が6日未明、吐血するなどして救急搬送された際、近隣の18病院が「医師の不在」などを理由に受け入れを拒んでいたことが分かった。男性は最終的に、約30キロ離れた市外の病院に2時間近くかけて搬送されたが、途中で病状が悪化。搬送先の病院で死亡が確認された。
医師がいないことは、たらい回しではなく、受け入れ不可能な状態です。
たらいまわしとは、ある一つの物事を馴れ合いで他者に順送りすること。たらい回し。
とあるように、たらい回しは「馴れ合いで順送り」すること。
受け入れ可能なのに、「めんどくさい」だのと言った理由で、受け入れていないのであれば、「たらい回し」でもいいかもしれませんが
他紙の報道によると、18病院が受け入れ不可能だった理由は
○専門医がいない
○処置中
○ベッドが満床
○午前0時ごろから相次いで別の救急患者が搬送されるなど
医師7人全員が手術や救命措置にかかりきり
○別の手術中で手が離せない
だそうです。
これが「馴れ合いでの順送り」なんでしょうか?受け入れ不可能としか思えません
(ちなみに、「専門医がいないときは受け入れてはいけない」との判例もあります)
「受け入れ不可能」を「たらい回し」と表現した産経新聞は
センセーショナルにバッシングして医療不信を誘導したいのかな?
もっとも、記者が「国語ができない」だけかも知れません
論説副委員長のコラム*1といい、この新聞社、おかしいです。やはり、産業と経済のための新聞社ですので大企業優遇のための診療報酬削減が回避されることになったのが「頭に来ている」のでしょう
ちなみに、他紙は
読売新聞 | 吐血男性、16病院が搬送断る…19か所目に収容後死亡 |
朝日新聞 | 16病院が受け入れ拒否 66歳男性死亡 兵庫・姫路 |
毎日新聞 | 救急搬送死亡:男性が18病院に断られ2時間後に…兵庫 |
共同通信 | 18病院が受け入れ拒否 救急搬送の66歳男性死亡 |
時事通信 | 16病院受け入れ拒否、男性死亡=搬送まで2時間−兵庫 |
日経新聞 | 2007年12月7日午前0時半の時点では記事無し |
となっています。