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産経新聞、4コマ漫画で救急医療の現場を侮辱


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元ネタは「勤務医 開業つれづれ日記 分店」です。
いつもお世話になっています。


2007年12月9日の産経新聞朝刊の4コマ「サラリ君」ですが



現場の医師は、限界ギリギリというか限界超えているレベルで救急医療にあたっています。


当直は本来、「入院患者のための業務」とされています。


しかし、実際は、救急搬送される患者のために、入院患者の急変に対応しつつも搬送される患者のために不眠不休で応対し、そのまま翌日の日勤も行うという、まさに「命を削って患者の命を守るという過労な状態で働いている」にも関わらず厚生労働省は「当直は仮眠取れるだから夜勤ではない」と言って、連続36時間勤務を強いています。


そして、産経が「たらい回し」と、他のマスコミが「受け入れ拒否」と言っているケースは

  • 医師が他の患者の処置中で受け入れできない(受け入れたら処置中の患者も死ぬおそれがある)
  • 受け入れのための機材・ベッド・コメディカルがない(受け入れても処置のしようがない)
  • 専門医がいない場合は、受け入れてはいけないという判例がある


といった「受け入れ不可能」な状態であるのですが


それを


医学生がたらいを足で回している図をあげ、「大学でたらい回しを教えている」とする漫画を掲載するなんて、産経新聞、とことん腐っています


「たらい回し」なのか「受け入れ拒否」なのか、それとも「受け入れが不可能」なのか・・・
さんざん、現場から批判を受け、抗議文・電話・メールも届いているんですからそれぐらい、公立病院で医師密着36時間取材すりゃ、記者もわかると思うんですが


それをせずに、いつまでも「たらい回し」表記をし、挙げ句の果てには、現場を侮辱する4コマ漫画まで載せる産経新聞民度には、怒りを通り越してあきれるばかりです。


やばいぞ日本」、「溶けゆく日本人」で憂国の士・国士を気取る暇があるなら、「やばいぞ産経」・「やばいぞ産経記者」という連載でも組んで、売り上げ減り続ける自紙を心配した方がいいですよ。


まあ、いつも言っていることですが、所詮は「産業と経済のための新聞」なので、社会保障費を削って大企業優遇という現状を考え直す機会である医療崩壊についても「とことん医療側のせいにしてスルーしたい」という産経自身の自己防衛の現れでしょうね雨



産経新聞の医療バッシング&ミスリードの軌跡