◇“出前指導”で医療費減った 保健師さん市民の自宅へ 生活習慣病予防で羽曳野市 読売新聞(2007.12.20)
羽曳野市と府保険者協議会が、保健師を市民の自宅に派遣し、生活習慣病予防などについて指導したところ、その後の医療費が12.5%減少したことがわかった。保健師の指導と医療費の関連を分析した調査は府内初という。市は「健康に気を配る人が増えれば、医療費が減ることが実証された」として、保健師を増員して調査を続ける。
保健師は、保健センターや公民館などを訪れた市民に指導するのが一般的。市と同協議会は、生活習慣病予防を強化しようと、2006年9月から11月にかけて保健師11人を市民175人の自宅に派遣し、食生活や運動の状況を聞き取って改善を指導したほか、血圧や胴囲を測定するなどした。
保健指導のアウトカムの研究は、まだはじまったばかりですが、羽曳野市は先駆的に取り組んでいますね。うちの自治体は、まだ、レセ分析終わった段階です。(だったかな?国保からの情報では)
と、話は変わりますが
将来的には精神科の退院促進事業のように費用効果をきっちり出して財政に対する保健師増員の根拠として、利用していきたいですね。
読売の報道では
○保健師11人で175件を訪問(3ヶ月間の間に2回以上訪問)
○介入前も介入後も医療機関にかかった99人のレセ分析の結果、1ヶ月平均医療費が1万9072円1万6685円と2378円減少。
99人×2378円=23万5422円
と、今回の結果では保健師増員について財政を説得する材料としては弱いかな?という気もしますが(でも、羽曳野市は増員してさらに調査を行うので、すごいです)
○透析への移行を一人防げば年間400万円-500万円の医療費削減
といった、研究結果もどっかに載っていたので、うまく組み合わせれば、「保健師を雇う方が安上がり」という資料ができるかもしれません。
もっとも、健康寿命が延びても、医療費は終末期で大量に使うので「メタボ対策が医療費削減につながるかは怪しい」という声もあるのですが・・・
【追記】
と、医療や保健福祉については国も財界も(役所の)財政も「費用効果を示せ」と言っているのですが道路や箱物についても、費用効果出して欲しいものです。
草に覆われ、誰も行かないような場所にある農村公園(なんでそんなもん作るんだ農政)とか観光客素通りの観光施設とか