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医師兼作家の久坂部羊「医師に労基法はそぐわない」


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【断 久坂部羊】医師に労基法はそぐわない MSN産経ニュース(2008.3.27)

先日、ある新聞の1面に「救命医宿直7割『違法』」という記事が出た。救命救急センターの当直が労基法に違反しているとの内容である。医師の激務の実態を報じるのはいいが、そこに労基法など持ち出しては百害あって一利なしだ。


記事には、労基法上、残業などの時間外労働は原則、月45時間までとか、労基法に違反すると、労働基準監督署が改善指導し、従わない場合は書類送検することも、などとある。医療にそんな建前が通用するわけがないではないか。それとも、治療を求める患者を前に、医師が労基法をたてにして、病院に権利主張ができるとでもいうのか


医師に労基法を適用して、臨床研修制度が大きな矛盾を抱えたことは記憶に新しい。研修医に30万円程度の給料を保障したため、指導医のほうが安月給になったり、週末や当直明けを休みにしたため、研修医の一部が、医師のありようを学ぶ前に、休暇の権利を覚えたりするようになった


医師の勤務が労基法に違反している云々(うんぬん)などは、現場の医師にとっては寝言に等しい。医師の激務や待遇の改善は必要だが、今さら労基法を当てにする者など、まずいないだろう。万一、医師が労基法の適用を求めだしたら、現場はたいへんな混乱になる。


患者の治療よりも、労基法の遵守を優先すべきだとまで主張するならいいが、そうでなければ、表面的に「違法」をあげつらうのは、単なる絵空事にすぎない。(医師・作家)

医師兼作家の久坂部羊氏は、医師としては老人保健施設で働いており、救急医の現状を知っていないのか、的外れのことを言っています。

治療を求める患者を前に、医師が労基法をたてにして、病院に権利主張ができるとでもいうのか

実際に、労基法を盾に「診療拒否」している医師なんていません。そんな病院があれば、マスコミがすぐに特集組んでバッシングキャンペーンを繰り広げます(4月に混乱必至の「後期高齢者医療制度」はスルーしまくりですが)


「労基法違反が当たり前という激務の状況がいっこうに改善されず、命と責任を負わされるのはおかしいし、患者にとっても危険」と言うことすら、「ダメ」とのことですが・・・。改善を求めるのがダメなら、静かに去っていくしかないですね。


医師が静かに去っていく(=逃散=立ち去り型サボタージュ)→地域医療崩壊


という流れのなかで、「こうやったら医療崩壊を防ぐことができる」と現場で、対策を叫んでいる医師の声に対し「労基法なんて主張するな」「医師ならそんなこと言うな」じゃ「静かに去る」という選択肢しか残りません。


元老健局長のこども未来財団の理事による、へんてこコラムといい、産経新聞で医療保健福祉関係の記事を書く人は、なんかアレですね。


ちなみに、このコラム(垂れ流し文章?)を読んで最初に浮かんだ言葉は


「じゃあ、おまえが最前線で働けよ」


そんな感じです。