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糖尿病学会が「空腹時血糖値に関する新区分」を公表


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糖尿病・糖代謝異常に関する診断基準検討委員会報告 空腹時血糖値の正常域に関する新区分(PDF) 日本糖尿病学会(2008.6.5)


空腹時血糖値の正常域の基準値が110mg/dlから100mg/dlに改訂されました。


理由としては

  • 1.従来の正常域である「110mg/dl未満」であっても、100mg/dl以上だと、100mg/dl未満よりも糖尿病への移行が有意に高かった
  • 2.従来の正常域である「100mg/dl以上110mg/dl未満」を対象にOGTT(経口ブドウ糖負荷検査)を行ったが、25-40%が糖尿病型or境界型であった。

従って、「110mg/dlから100mg/dlに引き下げることで、これらの見逃しを低下させることができる」というものです。


ということで、新たな区分は以下のようになります。


○空腹時血糖の新区分

引用:日本糖尿病学会


100mg/dl以上110mg/dl未満に関しては、耐糖能障害の有無などが様々であることから「正常域」や「境界型」ではなく、「正常高値」となっています。


正常高値に関して、糖尿病学会は

この集団については、OGTT を行うことにより、正常型、境界型あるいは糖尿病型のいずれに属するかを判定することが勧められる。OGTT が行われるまでは、正常高値として観察し、個々の症例の病態や経過に応じて、適切な生活習慣指導や肥満の是正などが行われるべきである。

と、されているので、特定健診後にOGTTの2次検診を行う場合は、空腹時血糖≧100gm/dlも2次検診勧奨に入れた方がよさそうです。また、保健指導の対象も「100gm/dl以上126ml/dl未満」がよさそうです。