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毎日新聞は、タミフルバッシングしていませんでしたっけ?


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社説:新型インフルエンザ 具体的手順の確実な詰めを 毎日新聞(2008.6.26)

たとえば、タミフルなど抗インフルエンザ薬の備蓄は現在、全国民の23%分が用意されている。これでは足りない恐れがあるとの判断から、プロジェクトチームは備蓄量を40〜50%まで引き上げることを提言している。

抗インフルエンザ薬が実際にどれぐらい必要か、常時見直し、足りなければ増やすのは当然だ。しかし、たくさん備蓄しておけばそれだけで安心というわけではない。実際に流行が起きた時に、どのように病院に配布し、感染者や患者に届けるか、混乱を避けるには具体的手順を決めておかなければならない。

提言は、在外邦人が抗インフルエンザ薬を日本から持参することも提言している。この場合も、いつ、どのように抗インフルエンザ薬を服用するかの具体的指針が必要だ。

(略)

将来のリスクに備えることは、心理的にも経済的にも簡単ではない。しかし、それを怠った時の損失を思えば、着実に備えを進める以外にない

1-2年ほど前、マスコミ各社は「タミフルバッシング報道」を行っていました。

その中でも、毎日新聞様は、他紙が

東京新聞(2007.7.24)

2004年にインフルエンザ治療薬タミフル服用後に異常行動を起こし、死亡した男子高校生=当時(17)=の遺族が、副作用被害を認定する厚生労働省所管の独立行政法人医薬品医療機器総合機構」(東京)から「タミフルの影響ではない」と判定され精神的苦痛を受けたとして、同機構を相手取り、慰謝料百万円を求める訴訟を週内にも起こすことが二十三日、分かった。
読売新聞(2007.7.24)
タミフル服用後に異常行動を起こして死亡した岐阜県の男子高校生(当時17歳)の遺族が、タミフルとの因果関係を否定され、精神的苦痛を受けたとして、副作用かどうかを認定する厚生労働省所管の独立行政法人医薬品医療機器総合機構」(東京都)に対し、慰謝料100万円を求める訴訟を起こすことが24日わかった。
朝日新聞(2007.7.24)
04年にインフルエンザ治療薬「タミフル」の服用後、異常行動を起こして死亡した男子高校生(当時17)の遺族が、厚生労働省所管の独立行政法人医薬品医療機器総合機構」(東京都)を相手取り、因果関係を認められずに精神的苦痛を受けたとして、慰謝料100万円の支払いを求める民事訴訟を、岐阜地裁高山支部に近く起こすことが24日わかった。原告側によると、タミフルと異常行動の因果関係をめぐる訴訟は初めて。
と、事実関係のみを書いているのに対し、毎日新聞様は

毎日新聞(2007.7.24)

04年2月にインフルエンザ治療薬らタミフル」服用が原因とみれる異常行動で死亡した岐阜県下呂市の男子高校生(当時17歳)の遺族が、独立行政法人医薬品医療機器総合機構」が死因を「別の薬による副作用」と認定したため精神的苦痛を受けたとして、機構に100万円の損害賠償を求めて岐阜地裁高山支部に近く提訴することが、24日分かった。タミフルの副作用問題で、患者側が因果関係の解明を求めて提訴するのは初。
と「タミフルが原因とみられる異常行動」と言い切っています。

インフルエンザの季節控え、多用ご注意 異常行動との関係「未解明」 毎日新聞(2006.11.22)

インフルエンザ治療薬のタミフル(一般名・リン酸オセルタミビル)を飲んだ子供がマンションから飛び降りたり、トラックに飛び込んで死亡するケースが起きている。厚生労働省の研究班(班長・横田俊平横浜市大教授=小児科)は先月、「異常言動との関連は確認できなかったが、さらに調査が必要だ」との報告書をまとめた。「異常行動」はタミフルの副作用なのか、別の原因があるのか。インフルエンザの流行を前に探った。【高木昭午】
10ヶ月以上前の記事では「異常行動との関係は未解明」との記事を載せているにも、関わらずです。

その後も

タミフル:規制後、異常行動の割合減少 厚労省データ 毎日新聞(2007.12.25)

服用による異常行動が指摘されているインフルエンザ治療薬「タミフル」に関し、10代の使用が原則禁止された今年3月以降、患者の飛び降りや走り出しといった異常行動の発生率が3分の1程度に低下したことが分かった。厚生労働省の研究班が今月、同省に示したデータなどで判明。タミフル服用と異常行動の因果関係を示す重要なデータになる可能性もあり、研究班は詳細な分析を始めた。

タミフル:厚労省解析「異常行動が半減」誤りの可能性 毎日新聞(2008.1.15)

インフルエンザ治療薬「タミフル」(一般名リン酸オセルタミビル)の服用と異常行動に関し、厚生労働省研究班(班長・広田良夫大阪市大教授)の解析が誤りだった可能性が高いことが分かった。タミフル服用患者は異常行動が半減したとの内容で先月公表したが、薬の副作用に詳しい医薬ビジランスセンター(大阪市天王寺区)の浜六郎理事長によると、服用者による重い異常行動は、服用なしの1.7倍多いという。研究班の広田教授は「偏りを除くと、服用者の方が異常行動の率が高くなる可能性がある」と話しており、詳しい解析を進めている。

(略)

浜理事長は「研究班は速やかに訂正すべきだ。10歳未満でも服用で異常行動が増えており、この年代でも使用を原則禁止すべきだ」と訴えている。【高木昭午】

タミフルの10代使用禁止後は異常行動減ったぞ。やっぱりタミフルが悪かった」と言いたげな記事
(*同じ日の産経新聞は「タミフル異常行動「服用者の方が少ない」と正反対の内容)
や、印象に残る記事の最後を、「タミフルの承認取り消しと回収」を求めている、あの浜六郎氏の発言でしめていたりと、「タミフルによる異常行動の危険性」を着実に、煽り続けてきていましたが
社説では「新型インフルエンザ対策で、足りていないんだから増やすのが当然だ」と、言ってます。

素敵なダブルスタンダードですね雨

ちなみに、浜氏の提言が通って、タミフルが承認取消し・回収となれば、備蓄している2600万人分のタミフルも破棄しなきゃいけないんですが(苦笑)

グダグダですね雨