◇難病:研究に7疾患、厚労省追加 「苦しむ患者に救済を」 毎日新聞(2008.6.23)
厚生労働省は23日、国が研究予算を出している難病(難治性疾患)の対象に、来年度から「HTLV-1関連脊髄(せきずい)症(HAM)」や「先天性魚鱗癬(ぎょりんせん)様紅皮症」など7疾患を追加することを決めた。難病は過去10年で5疾患しか追加されていないが、既存の研究班が類似疾患を取り込んで大幅な増加につなげた。
昨年4月の記事「難病と特定疾患と小児慢性特定疾患 - 保健師のまとめブログ2(2007.4.10)」では、難病(難治性疾患克服研究事業)を121疾患と紹介していましたが、2007年3月12日に「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」と「色素性乾皮症(XP)」の2疾患が追加されており、123疾患へ。そして、2008年6月23日に、新たに7疾患が難病の対象に追加されたようです。
新しく増えた7疾患は以下の通りです。
○2008.6.23に難病(難治性疾患克服研究事業)に追加された疾患
名 称 | 概 要 |
---|---|
先端巨大症 | 成長期をすぎても成長ホルモンが過剰に分泌される |
クッシング病 | 下垂体線腫によりATCHが過剰分泌→ステロイドが過剰生産 |
下垂体機能低下症 | 下垂体から分泌されるホルモンの量が異常に低下する |
有棘赤血球を伴う舞踏病*1 | 舞踏病に似た進行性の運動障害があり、有棘赤血球増多症を伴う |
HTLV-1関連脊髄症(HAM) | HTLV-1感染者におこる進行性の両下肢不完全麻痺 |
先天性魚鱗癬様紅皮症 | 出生時から全身の潮紅が見られ、水疱が頻発する遺伝性疾患 |
原発性側索硬化症 | ALS(筋萎縮性側索硬化症)の稀な変異型 |
対象疾患が7つ追加されたことにより、現在の難病と特定疾患の関係は以下のようになっています。
◇参考リンク
○難病情報センター
*1:リンク先中段の「鑑別診断」の項を参照にして下さい