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保健師のまとめブログ

保健師が気になった情報をまとめています。

後期高齢者医療制度の周知、厚労省「不十分だった」


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長寿医療制度、「PRが不十分だった」 CBニュース(2008.7.11)

厚生労働省はこのほど、75歳以上を対象にした後期高齢者医療制度長寿医療制度)のQ&Aを公表し、「長寿医療制度について改めてご説明させてください」と理解を求めている。同制度に対する批判などが出た原因として、「PRが不十分だった」「間違った情報が流れた」の2点を挙げたほか、6月に一部見直された「低所得者の保険料」と「年金からの保険料の支払い」についても説明している。

というわけで、厚生労働省が「改めてご説明させてください」とコメントつきのQ&Aを掲載しています。



厚生労働省(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/chouju_qa/)


長寿医療制度Q&A “長寿医療制度”が始まりました

  • 1.様々な意見や批判に対する政府の対応
  • 2.制度の仕組み
  • 3.医療制限について
  • 4.日本の医療制度が諸外国と比べて優れている点
  • 5.6月に行われて見直しについて


の5項目についてQ&A形式で答えていくという内容になっています。

詳しくみてみると

1.について

75歳以上の方々は様々な形で医療機関にかかる機会が多く、医療費の負担が大きくなりがちですから、そのような方々を財源面で手厚くする必要があります。税金と現役世代からの仕送りでしっかり支え、高齢者ご自身の保険料は、全体で、従来と同水準の1割としています。『高齢者の医療費を国民皆でしっかりと支える仕組み』、これが基本です。


ちなみに医療費の適正化は、糖尿病などの生活習慣病等を予防することや、長期入院を是正することにより達成しようと考えています。長寿医療制度と医療費の適正化は、つながっていないのです。
(出典:厚生労働省長寿医療制度Q&A」より)

厚労省保険局総務課高齢者医療企画室長補佐が1月に金沢に開催されたフォーラムで「独立型にしたのは、医療費が際限なく上がっていく痛みを、後期高齢者が自ら自分の感覚で感じ取っていただくことにした」とホンネを暴露していた頃に比べると、オブラートに包んだ柔らかい表現になってますね。


さて、厚労省はこの制度が「医療抑制策」と国民に批判されているのが嫌なようでして、わざわざ、「医療費適正化は、生活習慣病の予防と長期入院の抑制で行う、だから、長寿医療制度と医療費の適正化は、つながっていないのです」と付け足しています。


が、この説明は、ちょっと無理があります。


というのも、前出の高齢者医療企画室長補佐が、フォーラムに参加したのは「後期高齢者医療制度高齢者医療制度の創設とねらい」というテーマの基調講演を行うためだったのですが、その内容を見てみると

何故、(長寿医療制度を)独立型保険にしたのか。

  • 医療費が際限なく上がっていく痛みを、後期高齢者が自ら自分の感覚で感じ取っていただくことにした。今まではそうではなかった。
  • 例えば月25回通院している人が多くいれば石川県の医療費があがる。それを月20回に減らせば、医療費が下がり保険料は下がる。
  • 医療費が高い県は、北海道、福岡、大阪である。低い県は長野県である。長野県が何故医療費が低いかというと二つの理由がある。表向きの理由は、長野県には、指導員がたくさんいて、食生活などの生活指導を盛んに行っている。その指導の効果があって医療費が低くなっている。もう一つの理由は、病院が少なく、病院へのアクセスが大変なので、病院には気軽に行けない。だから医療費が低くなっている。
  • 北海道は、何故医療費が高くなっているか。北海道では広いので病院へのアクセスが悪いのですぐに入院となる。北海道は明治以降に発展した地域。だから、歴史と人のつながりも弱い。家族が病院で看取りたいという人が多い。
  • 大阪は何故高いか。大阪ではかゆいところに手が届く濃厚診療が行われているからである。
  • 医療費が高いところは保険料が高くなる。医療費抑制のために努力されている県は負担が少なくなる。

(出典:大阪社保協FAX通信第744号 大阪社会保障推進協議会)

「保険料を下げるためには、医療費を抑制しなさい」「受診回数を減らす・病院に気軽に行けなくする・看取りは病院で行わない・濃厚な診療を行わない、といった環境だと医療費は抑制できる」という考えが、ほんわかと見えてきます。


実際、制度自体にも、当初は「地域担当医制度というアクセス制限」や「診療報酬月額6000円まるめ」が掲げられていたことから、制度のねらいに「医療費適正化」が入っているとは考えるのが妥当ですね。


そんなこんなわけで「長寿医療制度と医療費の適正化は、つながっていないのです」と言われると、つっこまずには居られませんでした。


P.S
「25回を20回に減らす」のは、賛成です。もっと減らしても良いような気もしますが。


◇参考リンク