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治療中の糖尿病患者に対する保健指導のモデル事業


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日本では今年度より「特定健診・特定保健指導」を導入し、病気(特にDMと心血管障害)の発症予防に力を入れることになったのに対し、「疾病管理プログラム」を導入しているドイツでは、保険者がDMなどの慢性疾患の患者に対し継続的に保健指導を行っていることを、紹介しました(→ドイツの疾病管理プログラム参照)

  • 日本→発症予防(早期治療or予防)
  • ドイツ→疾病管理(治療中の患者に対する介入)


という違いです。


ところが、2008年8月7日に開催された「市町村国保における特定健診・保健指導に関する検討会」では、治療中の患者に対する保健指導の効果(医療費削減効果)を検証する事業を9月より開始することが了承されました。


治療中患者の保健指導でモデル事業 CBニュース(2008.8.7)

糖尿病など生活習慣病で治療中の患者に対する保健指導によって薬剤費が減少するかどうかなどを調べるため、厚生労働省は9月からモデル事業を開始する。国内10か所の医療施設でそれぞれ30人程度の患者に保健指導を実施し、6か月後の薬剤費の変化などを調査する。


治療中の者に対する保健指導の効果に関するワーキンググループの報告(PDF)」によると

  • 治療中の者に対する保健指導事業 概要

  • 治療中の者に対する保健指導事業 対象者


高血圧・脂質異常・糖尿病で内服治療中の患者を「重点支援群」と「通常群」にわけ、「重点支援群」に対して、通常の治療に加え、保健師や管理栄養士が半年間の保健指導プログラムを実施し、検査結果や医療費などに保健指導の効果が現れているかを検証するようです。


最近の医療施策をみていると、ちゃくちゃくと


が(=保険者機能の強化に関する施策)実現化されていますね。


「保険者機能の強化」については、下記のリンク先をご参照ください。


◇参考リンク


医学界新聞の記事は第1回から見ると面白いですよ。「アメリカ医療の光と影」で有名な李 啓充先生の連載となっています。


厚労省の(というよりは政府の医療)施策は「行き当たりばったり」という指摘を受けることが多いですが、実は「用意周到に組み込まれていたもの」ということがわかると思います。


「続 アメリカ医療の光と影」は医学書院のサイトからも見ることができます。