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宮崎県立病院でモンスター患者130件、県「対策しません」


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モンスター患者:不当要求や嫌がらせ、県立4病院で130件−−昨年度 /宮崎 毎日新聞(2008.10.1)

医師や看護師ら医療従事者らに不当な要求や嫌がらせをする「モンスターペイシェント(患者)」によるトラブルが、07年度は県立4病院で130件に上ったことが県の調べで分かった。近年、教育現場で不当な要求を強引に通そうとする「モンスターペアレント(親)」が問題になっているが、医療従事者の受難ぶりが明らかになったのは初めて。

(中略)

しかし県としては「患者と医療従事者の関係構築が一番」として、現時点ではこれらの対策には踏み込まない方針だ。【種市房子】

「関係構築が一番」という発言の裏には、「医療従事者がもっと歩み寄っていく必要がある(現状は不十分)」という県の考えが見え隠れしていますが、医療従事者が歩み寄っても無理なのが「モンスター患者」です。


モンスター患者に対しては、現場ではなく、システム(ここでは病院任せではなく、県の組織)として対策に取り組む必要があるのですが、宮崎県は、それを「130件あることはわかったが、これからも対応は現場に丸投げしていく」と明言したようなものです。


患者さんからの理不尽な要求や言動に対する耐性は強い医療従事者ですが、行政や議会の「後ろから銃で撃つような行為」については、一気に心が折れます。(あとは、根拠無きバッシング報道も)


このような地域の病院からは、医師をはじめ、医療従事者が転職していき、病棟閉鎖・病院閉鎖→地域医療崩壊という図式が成り立っているんですが(舞鶴市民病院尾鷲総合病院銚子市立総合病院など)、対岸の火事とでも考えているのかな?


公立病院での医師不足について、行政や議会は「国が悪い」「新しい研修制度のせいで、大学が医師を引き上げたからだ」と、周りを批判していますが、トドメを指しているのは行政や議会自身のことが多いんですよね〜雨