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(東京・妊婦脳出血死亡報道)県内ローカル2紙の社説比較


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沖縄タイムスもアレですが、琉球新報と比べると全然マシ。
琉球新報の社説を書いている人って、取材とかしていないのかな?

沖縄タイムス 琉球新報
タイトル [妊婦受け入れ拒否]救命優先の産科体制を 妊婦たらい回し 産科医療の抜本見直しを
書き出し 脳内出血の症状を示した東京都内の妊婦が、都立墨東病院墨田区)など八カ所の病院に診療を断られ、出産して三日後に死亡した。 またも救急のたらい回しで、救えるかもしれなかった妊婦の命が失われた。
しかも、病院があふれる医療過密地の首都・東京で、である。
たらい回しの最初と最後が、妊婦の救急搬送に対応するために国が総合周産期母子医療センターに指定した都立墨東病院だ。
妊婦は頭痛を訴えて都内のかかりつけ医で受診し、医師の判断で救急転送された。
だが、最初に転送を打診された墨東病院が拒否し、最終的に受け入れるまで8カ所をたらい回しにされ、その後脳内出血で死亡した。
まとめ 医療現場からは「重症事例も増えスタッフの負担は大きい」「自分たちが倒れてしまう」など悲鳴にも似た叫びが聞こえる。
妊娠・出産というのは本来、新たな命を宿した幸福感に包まれるものだ。赤ちゃんの健やかな成長と可能性を信じているからこそ、母親は苦しい思いをしながらも一大事業をやり遂げる。
妊婦の受け入れ拒否は、現在、そういう立場にある女性に大きな不安を与えたに違いない。
産科医不足を解消するには、政治・行政が強いリーダーシップを発揮するしかない。当面の対策としては、産科医の待遇改善や女性産科医が子育てをしながら働けるような職場環境づくりが急務だ。
産科医の減少や産科廃止に歯止めがかからない背景には、24時間365日、時を選ばない出産への対応、出産に伴う不測の事態に対処するための高い専門性が要求されるが、医療事故の3割、医療訴訟の1割を産科が占めるという過酷な環境も指摘されている。
欧米とは異なる病院と診療所、医療教育機関や大学病院などの総合ネットワークの未整備が、日本の産科医療の課題ともいわれる。
ことは命の問題だ。たらい回しをなくす医療システムを、もう一度徹底的に検証し、再構築したい。
この件は、たらい回しではなく、受け入れ不可能です。(下記記事参照)


それに、日本の産科医療は、欧米と比べて悪いというわけではありません。


乳児死亡率は世界最高水準ですし、妊産婦死亡率は中位ぐらいを維持しています。
医師数がOECD加盟国中、後ろから4番ということを考えれば、奇跡的な水準とも言えます。


この件で問われるのは、医療行政や立法府不作為です。


それを、琉球新報

「またも救急のたらい回しで、救えるかもしれなかった妊婦の命が失われた」
たらい回しの最初と最後が、妊婦の救急搬送に対応するために国が総合周産期母子医療センターに指定した都立墨東病院だ」
「にもかかわらず“事件”は、妊婦のたらい回しを防ぐはずの周産期医療センターで起きている。」
「最終的に受け入れるまで8カ所をたらい回しにされ、その後脳内出血で死亡した」

と「8医療機関が受け入れ不可能な状況」だったことや「墨東は土日は研修医の一人当直のために産科搬送はできないと事前に通知していたから、1回目は断った」という事実を無視し、「たらい回し」という言葉で現場をバッシングしています。


新報の報道だけを読むと「受け入れるんだったら、はじめから墨東が受け入れておけよ」「病院がたらい回しして、妊婦を殺したのね」と思う方も出てくるでしょう。


このような、メディアの姿勢が医療崩壊にトドメを刺していることに、気づいて欲しいものです。