- 阪南市立病院、新市長が再崩壊を選択」(2008.10.31)の続きです。
二階俊博経産相が「医師のモラルが問題」発言を撤回されましたが、今度は、阪南市長が「医師給与を見直す。公立病院に歩合制は合わない」発言について釈明しています。
それにしても、政治家の言葉って、軽いんですね。
◇阪南市長 一転 “今すぐとは言ってない” MBS(2008.11.13)
大阪府阪南市の新市長が方針転換です。市立病院の医師の給与を引き下げる方針を打ち出していましたが、13日になって「今すぐ引き下げるとは言っていない」と釈明しました。
「私の本意が記者の皆様方に伝わらなかった。誠に申し訳ない」(福山敏博阪南市長)
「給料について、下がる下がらないという答弁はしておりません。(阪南市の)財政状況を十分ご理解願った上で、市立病院を何とか良い方向で運営していきたい」(福山敏博阪南市長)
一部のマスコミ(こことか←クリック)では「勤務医の平均年収は1100万円なのに2000万円はかなり上ですよ」と、「高給取りのくせに」「結局金か」とアピールされていますが、金額で怒っているわけなじゃないでしょ。(ちなみに在京キー局の正社員の平均年収は1200-1600万円ですけどね)。
前市長に「たくさんは出せないけど、歩合制にするから、きつい分は反映されるようにするから、阪南を助けると思ってきてください。市も議会も全面的に支えます。お願いします」と言われたので、9月から働き始めたら、翌月、新市長が当選後の第一声で「公立病院の医師に歩合制は似合わない。見直す」と発言。
そりゃ、信頼関係が崩れ去って当然でしょうが。
議会を傍聴していた市民の方が、状況を冷静に見ています。
「一刻も早く、市民のために辞めてほしい。市長のかわりはなんぼでもいますから。ドクターのかわりは来ないから」
「真意が伝わってなかったのなら訂正する機会はいくらでもあった。これからが大変だな…」(傍聴した市民)
調べてみると
2008年10月26日 新市長が市長選当選後のインタビューで「見直し」発言
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2008年10月31日 医師8名の辞意表明が判明
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2008年11月11日 新市長が初登庁
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2008年11月12日 医師8名が辞表提出(午前中)
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2008年11月12日 新市長が医師6名と面談(夕方)
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2008年11月13日 上記の記事にもある市議会特別委員会で釈明
たしかに、辞意表明が判明してから、新市長が医師と面談するまで2週間近い期間がありますね。「支持者への挨拶周りとかが忙しくて、医師問題は後回しにしていた」なんてことは、まさかないとは思いますが、もう、どうしようもないですね。しかも「(見直すとは言ったけど)下がる下がらないとは言っていない」だの「私の本意が記者の皆様方に伝わらなかった」だの、往生際が悪い印象です。
選挙戦で言っておられた「人脈」を生かしてがんばってくださいな>新市長
けど、ある意味、真意は伝わっていたと思いますよ。