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肝炎治療の公費助成を48週から最長72週に延長


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肝炎治療助成:公費助成を延長 最長1年半に−−厚労省方針 毎日新聞(2008.11.15)

厚生労働省は14日、ウイルス性肝炎患者を対象にしたインターフェロン治療費の公費助成について、来年度から一部患者の助成期間を従来の最長1年間(48週)から最長1年半(72週)に延長する方針を決めた。厚労省の専門家会議が72週投与の有効性と安全性を認めたのを受けた措置で、来年度予算案で延長分の増額を図る。

平成20年より、厚生労働省都道府県が、B型肝炎C型肝炎インターフェロン治療に対する助成を実施しています。

○公費助成の区分と自己負担限度額(月額)

階層区分 階層区分基準
世帯当たり市町村民税(所得割)課税年額
自己負担限度額(月額)
A階層 65,000円未満 10,000円
B階層 65,000円以上235,000円未満 30,000円
C階層 235,000円以上 50,000円

助成期間は42週(1年間)ですが、国内でもっとも多い「C型肝炎1b型」のみを対象に最大72週(1年半)まで延長するとのこと。


厚生労働省研究班策定のC型慢性肝炎治療ガイドラインでは「1b高ウイルス症例については、36週までに陰性化した場合、プラス24週(トータル72週間)の投与期間延長が望ましい」とされているため、それに合わせて72週に延長したようです。


ただ、「1b高ウイルス症例に限定」した点については、肝炎患者さんから疑問の声も。


「1b型」限定の助成期間延長に、薬害肝炎原告が異議 CBニュース(2008.11.27)

「一番治りにくい『1b』で考えているのならば、治りやすいタイプ(の助成期間)に制限をかける必要はないのでは」―。C型慢性肝炎「1b」型で「高ウイルス」の患者に限り、来年度から治療費の助成期間を延長する厚生労働省の方針に対し、薬害肝炎原告の福田衣里子さんが異議を唱えた。11月26日に開かれた民主党の「B型・C型肝炎総合対策推進本部」の会合での発言で、「私は1aだったが、1年半投与して陰性になった。1a、2a、2bにも、(現行の助成期間の)48週で足りない人もいると思う」とも指摘し、同省の方針に疑問を投げ掛けた。

厚生労働省側の説明は

同省側は「治らないのに、ずっと副作用を無理強いするのはあんまりだと思う。やはり医学的な見解として、治る人たちに対して、きちんと72週まで投与しようということで、(同会議から)この結果をいただいた」と回答。さらに、「1b高ウイルス以外のタイプは9割ほど治るので、治りやすいのだと思う」と述べた。

厚労省側は、現在の助成期間の対象となっている48週について、「インターフェロンの医薬品の添付文書にも、48週を超えた有効性、安全性については確立していないと書かれている。添付文書上は48週を超えた延長については保証していない」と数字の根拠を説明したが、肝炎治療戦略会議の中で「(1a、2a、 2bについての)議論はなかった」と認めた。

となっています。

◇参考リンク
新しい肝炎総合対策の推進 厚生労働省