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医療システム学ってのは精神論?


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最近、というかもう昨年ですが、医療系のブログで話題になっていた提言があります。


【緊急提言】第8回「医師は被害者意識を捨てよ」  日本医療政策機構

第8回にご登場いただくのは、九州大学大学院医学研究院医療システム学分野教授の信友浩一氏。全国でも数少ない医療政策や医療マネジメントの専門大学院で数多くの人材を輩出してきただけでなく、全国各地の自治体の政策や医療機関の経営戦略立案などを多数手がけておられます。

全文は上記リンク先に載っています。


読んでみた印象ですが、要は「医療崩壊は、若い医者が悪い。自分たちの時代はこうじゃなかった」「物理的に無理でもやればできる」と信友教授は言いたいようです。


とりあえず、「医療システム学」自体がよくわからない言葉なのですが、提言者の所属する九大のサイトによるとこんな感じらしい。

1.開設目的
信頼に値する医療の確立;医療は、医療に関わる知識・技術とそれを患者・コミュニティに適用できる社会システムとから成っている、とみなして、医療政策・経営・管理の知識・技術・倫理に関わり、信頼に値する医療の研究・開発・教育・研修を担う。


2.行動指針
1)現場主導(Local Initiative)
医療の現場(Local)で、政策・経営・管理に関わる調査・分析・試行・提言を行ない、行政では出来ないこと・してはいけないことを担う。  
2)患者主体の医療(Demand Model)
医療提供側からの医療(Need M.)に対して、患者側が医療側に期待・要求する医療に注目し、両モデルの医療が相互補完・牽制関係を持ちながら、あたかも車の両輪のような医療構造にし、医療が円滑・安心して提供・利用できるようにする。
3)正直ベースで語る(Reality First)
政策・経営・管理に関わる知識・技術をベースにするのではなく、自らの感性(倫理も含む)をベースにして、先ず、現実を直視し感じたもの・ことを正直に語ることから研究等を始める。その次に、又、知識・技術をベースにするのではなく感性・ひらめきをベースに検討する。その後に、既存の知識・技術で検討・検証等を行なう。
4)やってみないとわからない(Dream Driven)変えられるはずがない、という政策等課題についても、先ずは、上記1・2・3にもとづき試行・提言してみる。そのことが最も重要である、とみなす。

余計わかりません(ノ∀`)が、上記記事中の言葉を借りてまとめると

  • 1.医療政策
  • 2.医療マネジメント
  • 3.自治体の政策
  • 4.医療機関の経営戦略立案


の専門家ということでしょうか。


個人的には、システムや政策というのは、個々の問題が発生した場合、現場にいる個人のせいにするのではなく、「組織としてどう対応していくか」「行政としてどう体系的に取り組んでいくのか」というものを考えるものだと思っていたのですが、九州大学大学院医学研究院医療システム学分野の考えは「医療崩壊は医者のせいだから、現場が頑張れば精神論でどうにかなるんだよ」というものらしいです。


全国でも数少ない医療政策や医療マネジメントの専門大学院の責任者の考え方が、「精神論」ですから、政治や行政が医療崩壊への対策として、医療崩壊を招くようなことを実行しているのも無理はないというものでしょうか?