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持田製薬、高脂血症治療薬の市販薬開発へ


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【持田製薬】高脂血症治療薬「エパデール」をスイッチOTC化へ 薬事日報(2009.1.28)

持田製薬の持田直幸社長は26日、都内で開いた新春記者懇談会で、主力の高脂血症治療薬「エパデール」のスイッチOTC化に取り組む方針を明らかにした。スイッチOTC化によって、ライフサイクルマネジメント戦略を最大化させたい考えだ。

エパデールは、持田製薬日本水産が共同開発した世界初の高純度イコサペント酸エチル(EPA)製剤。1990年に閉塞性動脈硬化症治療薬として発売を開始し、94年には高脂血症の効能・効果を取得。昨年度の売上高は371億円と、同社の医薬品売上高の50%以上を占めるような主力製品となっている。

スイッチOTCというのは、医療用医薬品のうち「医療用として使用実績があり、副作用の心配が少ないなどの要件を満たした医薬品」を一般用医薬品として販売できるようにスイッチ(変更)したものを指します。

医療用医薬品 処方箋が必要
一般用医薬品 処方箋なしで購入が可能(大衆薬やOTCとも言う)
*Over The Counter:薬局のカウンター越しに購入できるという意味


有名なモノとしては「H2ブロッカー(胃薬)」や「ブテナロック(水虫薬)」、「エスタックイブ(総合感冒薬)」などですね。


それで、今回の持田製薬の発表ですが、現在、医療用医薬品として販売されている、高脂血症治療薬「エパデール」の主成分であるイコサペント酸エチル(EPA)は、まだOTCとして使用可能な「厚生労働省告示第69号(平成19年3月30日)の別表第一に掲げる医薬品以外の第一類医薬品一覧」には掲載されていないのですが


平成20年8月28日薬事・食品衛生審議会一般用医薬品部会(TXT)では、

次のボグリボースにつきましては、糖尿病学会の方から副作用(低血糖、消化器管系)の問題から、転用には慎重な対処が必要ということで意見を受けています。その下のトコフェロールニコチン酸エステルですが、日本整形外科学会から、安全性には問題ない。ただ、末梢血行障害について的確に把握できるかという疑問があるという意見をいただいております。その下のイコサペント酸エチルにつきましては、意見はありませんでした。

特に問題がなければ開発を進めて問題ない品目として、連絡したいと事務局の方では考えています。御意見よろしくお願いします。
○□□委員 ただ今の御説明に関しまして、御意見等ございますでしょうか。どうぞ、□□委員お願いします。
○□□委員 今のをもう一度確かめますと、アンレキサノクス、ペミロラストカリウム、エバスチン、フルチカゾンプロピオン酸エステル、チアラミド塩酸塩、トコフェロールニコチン酸エステル、イコサペント酸エチル、ロキソプロフェンということで、七つということで間違いないですね。

○□□委員 その他に、進められる方向にあるニコチン酸トコフェロールとイコサペント酸エチルですが、これは効能・効果がいわゆる健康食品だとか、従来の一般用医薬品と全く違う効能・効果になるかと思うのですが、これはもし申請があって新しい医薬品にスイッチOTC化されたときは、第一類医薬品という形になるのでしょうか。
○□□委員 いかがでしょうか。
○審査管理課長 法律的に申し上げますと、第一類というのは副作用等によって日常生活に支障を来す程度の健康被害が生じるおそれがある医薬品のうち、特に注意が必要なものとして指定したものというのが一つあります。

もう一つ第一類にありますのは、例えば効能・効果、用法・用量等が既承認のものと明らかに異なるというようなケース、いわゆるこれがスイッチOTCである、あるいはダイレクトOTCであるというのがあります。2番目についてはスイッチである、あるいはダイレクトであれば自動的に指定がされるということですから、スイッチのものについては自動的に第一類になるという性格のものです。

とありますので、イコサペント酸エチルは、申請があれば第一類になり、市販されるのかもしれません。(ここら辺のプロセスは、自分には難しすぎるので、間違っていたらごめんなさい)


個人的には、市販化されたらバカ売れになりそうな印象なんですが、実際はどうなんでしょうか?


ただ、下記にもありますが


高脂血症のくすり おもに中性脂肪を下げるくすり 薬の知識

●くすりを飲み始める前に食事と運動を見直すこと

中性脂肪が高くなっている原因が、食べすぎ、飲みすぎ、肥満、運動不足などの生活習慣にあることがあります。中性脂肪が高いと言われたら、まず自分の体重と食生活を見直しましょう。太りすぎていないか、定期的にからだを動かしているか考えてみましょう。中性脂肪は、アルコールの飲みすぎや甘いもの(お菓子やジュース、果物など)の間食で高くなるので、食生活について医師や栄養士に相談してください。

こうした習慣を直しても中性脂肪が下がらないとき、はじめてくすりの出番になります。また、中性脂肪が高くなりやすい体質をもつ人や、ほかの病気(糖尿病や腎臓病など)のために中性脂肪が高い人にもくすりが必要になります。

生活習慣を見直しせずに、内服してもダメですので、注意してくださいね。


ちなみに、一般用医薬品はまだですが、イコサペント酸エチル(EPA)を配合した特定保健用食品はすでにあったりします。
参考にどうぞ。


中性脂肪が気になる方にイマーク ニッスイ