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看護大学、保健師教育必修を除外へ


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大学教育における助産師教育と保健師教育の違いは、助産師が選択制なのに対し、保健師は必修であること。大学教育を掌る文科省の考えとして「大学教育なのに看護だけなら専門学校と変わらない。保健師の視点、地域を見る目も必要」というものがあったため、必修化されていました。


ただ、「保健師に興味がない」という学生も保健師実習が必要であり、雨後の竹の子のように看護大学が増えてしまった現在では

  • 学生→興味がないのに実習
  • 現場→興味がない学生を含む大量の学生の受け入れ


という状況。


というわけで、看護協会や厚労省看護課、現場は(各の組織でいろいろ思惑もありますが)、「保健師教育も助産師教育と同じ選択制」を訴え続けてきました。


そんな訴えていた場所の一つである文科省の「大学における看護系人材養成の在り方に関する検討会」で、こんな素案がまとめられています。



保健師実習、必修除外へ 看護系大学の教育内容見直し 47NEWS(2009.6.20)

看護系大学の教育内容を検討している文部科学省の専門家会議は20日までに、学生の急増や医学の高度化に伴い、教育の質が保てない恐れがあるとして、卒業の要件から保健師の履修課目を外すことを柱とする報告書素案をまとめた。近く中間報告を提出する。


保健師と看護師の免許取得に必要な教育内容を統合したカリキュラムを全大学が取り入れているが、保健師教育については選択制や大学院での履修などで看護師教育の充実に力を入れる。


教育体制や実習先が整った大学は保健師教育を必修のままにできるとし大学側の裁量を認める。早ければ2013年度以降、導入の見通しだ。


1991年度に11校だった看護系学部・学科がある大学は、看護師不足を背景に急増し09年度は178校。定員は91年度の558人から09年度が1万4192人と約25倍にもなった。


学生の急増で、看護実習先となる病院は確保できても、保健所を中心とした保健師実習の受け入れ先が不足していた。


検討会の詳しい内容に関してはこちらをどうぞ→大学の保健師教育で選択制の設置も―文科省が素案