2007年10月の産経新聞に、こんな記事がありました。
◇日本の医療は世界一、効率性は? ←削除されてます。
日本の一人当たり医療費は、対GDP比で見ると、先進国の中では少ない。負担が高くなることに総意が得られれば、もちろん上げればいい。しかし、まだ効率的に使える面もあることを指摘していきたい
【プロフィル】磯部文雄
いそべ・ふみお 立教大学講師(社会保障担当)、こども未来財団常務理事。昭和49年旧厚生省入省、国際課長、内閣府審議官、社会保険庁運営部長、老健局長を経て平成18年、退職。
これを書いたのは、元厚生労働省老健局長の方なのですが、「まだ効率的に使える面もあることを指摘していきたい」と書きつつも、指摘はせずにそこで終わったという、すばらしい記事です。
詳しくは「厚労省天下りのこども未来財団理事が、産経新聞で医療の効率批判」で触れていますので、興味のある方はご参照お願いします。
さて、この記事の突っ込みどころすばらしいところは、これを書いた磯部氏が「元厚生労働省老健局長」という「医療費」にかかわるポジションにいたにもかかわらず、天下り後に「医療費はもっと効率的に使える」と指摘している、毎日新聞ばりのマッチポンプなところでありますが、この元老健局長が天下った先である「こども未来財団」自体が、民主党の仕分け*1で「事業見直し」を指摘され、基金の国庫返納が求められています(笑)。
なぜ、こんなことになったかと言うと
「職員の数23人に対して、役員が16人」「エーッ?」。さらに、役員の給与で、「天下り理事長1635万7000円、専務理事1461万円、常務理事1226万円」「……絶句」
笠井は「えっ、この財団の規模でこの金額? 高―いという話になった」。さらに、月に1回出している「こども未来」という30ページの冊子が、年間 5100万円。「リクルートからみると、考えられない」。小笹芳央が「ありえない」と笑う。
この「こども未来財団」は、職員23人に対して、役員が16人とのこと。記事を書いた磯辺氏は、常任理事ですので、年収1226万円。
いやー、無駄を是正するべき立場にいた元老健局長が、崩壊寸前の医療に対して「もっと効率化できる」といいつつも、自身はこのような状況。