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診療報酬0.19%増についての各紙の社説


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診療報酬が全体で0.19%アップとなりました。中身としては本体部分が1.55%増、薬価部分が1.36%の減となってます。そんな診療報酬改定についての社説です。


診療報酬改定 医療費の配分を大胆に変えよ 読売新聞
診療報酬増額―医療再生へ大胆な配分を 朝日新聞
診療報酬 医療崩壊は止まるのか 毎日新聞
診療報酬の「配分改革」を急げ 日本経済新聞
鳩山政権の初予算 破綻が現実化する不安 正直に財政再建目標を示せ 産経新聞


せっかくなので比較してみた。

読売 朝日 毎日 日経 産経
上げ幅の表現 本体部分1.55%上げ、薬価部分を1.36%下げるため総枠で0.19% 総額を0.19%引き上げる 全体の改定率は0.19%と微増 全体の上げ幅を0.19% 医師の人件費に当たる診療報酬を引き上げた。引き上げ幅は1.55%
微増についてのコメント 現場の疲弊は深刻。必要なプラス改定 保険料や患者負担が増える点はあるが評価したい 厚労省や医療現場は不満だろう。が患者や健保組合の負担増には不満も多い 小幅増で政治決着した 物価や民間給与が下がっている中で診療報酬だけ増とは国民の理解が得られるとは思えない
医療費の配分について 総枠拡大では医療の疲弊を食い止め充実させるのは無理。開業医の報酬を切り詰め、病院勤務医に手厚くする配分改革が必要 限られた財源。開業医と病院、診療科間の配分を見直しメリハリをつける。例えば開業医の再診料引き下げは医師会の反発でできなかったが切りこむべき 報酬が微増しても激務の勤務医の希望者が増えるのか。仕事量の偏在を解消すべき。配分にはメリハリをつけるべき 今後医療費は増えていく。一部の診療報酬を抑え、その分を必要な分野に回すべき 優遇されすぎている開業医の報酬を大幅に削り、それを勤務医や不足する診療科に配分すれば、引き上げずに済んだはずだ
政治との関係 診療報酬の増減は医科・歯科ともに同じように上下していたが、歯科が大幅に増えた。日歯連がいち早く民主党支持に回った効果と見られている。政治力が影響するなら前政権と変わらない 報酬引き上げは来年の参院選をにらんだ思惑もあるに違いない 最近は医科・歯科の改定率は同率だったが、今回は歯科が2.09%増。日歯連がいち早く民主党に接近した効果ではないか (鳩山政権の能力不足の例として取り上げています)


共通しているのは「財源は限られているのだから、診療報酬の配分を大胆に組み替えるべき」という点でしょうか。あとは「歯科が大幅に増えたことと、日歯連民主党支持との関係」かな。


しかし、産経は相変わらずですね・・

医師の人件費に当たる診療報酬

相変わらず姑息なミスリード。「記者の人件費にあたる新聞購読代」「パイロットの人件費にあたる航空運賃」「東京電力社員の人件費にあたる電気代」と言っているようなものです。まぁ、論説副委員がこんなレベル*1なので無理もないです。

引き上げずに済んだはずだ

「済んだはずだ」じゃなくて、具体的な案を教えてほしいものですが。こんなこと*2もあったので期待してません。


で、今年最後の「お前がいうな」は毎日です。

安心できる医療は国民の願いである。政治的な思惑は排し、医療危機の真の原因を見誤らずに「メリハリ」を付けることを望む。