前回の「診療報酬0.19%増についての各紙の社説」は「総枠0.19%増」についてですが、今回は中身についての社説です。
◇診療報酬改定 中医協の変化を医療改革に(2月14日付・読売社説) 読売新聞(20010.2.14)
◇診療報酬改定―医療再生へさらに大股で 朝日新聞(20010.2.13)
◇診療報酬答申 抜本改革へつなげよ 毎日新聞(20010.2.13)
◇新生中医協の限界みえた診療報酬改定 日本経済新聞(2010.2.12)
◇診療報酬改定 開業医に甘すぎては困る 産経新聞(2010.2.14)
とりあえず産経
タイトルからも分かるように、「医療憎し」の産経は相変わらず、アホな社説を書いています。
それどころか、患者からの電話問い合わせに時間外で24時間対応する場合や、明細書の無料発行を行う診療所の再診料は加算する措置も設けた。これらが加算されれば、引き下げ分を取り戻すどころか、再診料は逆にアップする。(産経社説)
電話で24時間対応していると「地域医療貢献加算」30円が請求できますが、産経はこの30円が気にくわないようです。
- NTT東日本のフレッツVPNあんしんサポートは契約者一人当たり月額500円
- アップルコンピュータのAppleCare Protection Planでは90日の電話サポートを3年に伸ばすと月額約900円(MacBook Proの場合)
と、24時間電話サポートはコストがかかるので有償というのが、当然なんですが、医療機関は何か違うのでしょうか?
ちなみに、再診料についての加算なので月2回外来される患者さんの場合、60円(後期高齢者だと窓口負担6円、3割負担の方は18円)です。
ちなみに、産経新聞自身は
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ですって。
続いてビル診批判
ひと口に診療所といっても離島や山村で献身している医師もいれば、都市部の雑居ビルに間借りして開業する医師もいる。この「ビル診療所」は夜間は閉まり、医師は自宅に帰るところが多い。(日経)
都心のビルの一室で開業し、夜間・休日は対応しない診療所と同じ報酬体系に位置づけるのは不合理ではないか。(毎日)
ビル診されている先生方は、診察時間終了後、夜、自宅に帰るだけで批難されるようです。
ま、それはおいといて
これを病院は90円上げ、開業医を20円下げることで690円にそろえた。
病院に手厚く報酬が配分されるため、過酷な勤務医の待遇改善が期待される。(読売社説)
現在、200床未満の中小病院の再診料は600円となっていますが、今回の改定で690円になりました。90円アップです。
外来で一日80人診ていると、7200円アップ。
(´・ω・`) 7200円?
7200円では医療秘書すら雇えませんが、これで勤務医の負担軽減になるんでしょうか?