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WHO指針「新興感染症の名称に人名や地名は含まないで」


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WHOが新興感染症の名称に「人名」や「地名」「動物の名前」を含まないようにという、指針を出しました。

WHO issues best practices for naming new human infectious diseases WHO(2015.5.8)

8 MAY 2015 | GENEVA - WHO today called on scientists, national authorities and the media to follow best practices in naming new human infectious diseases to minimize unnecessary negative effects on nations, economies and people.

WHOは「いくつかの疾患名が特定の国や地域、民族へのネガティブな影響をもたらし、旅行や貿易が遮断され、食用動物の不必要な処分にもつながった」「一度名前が広がると不適切な名称であっても変更することは困難であり、はじめに科学的で社会的に許容される名称を使用することが重要」と説明しています。

指針の中で、WHOは避けるべき条件の具体例として

地理 中東呼吸器症候群、スペイン風邪、リフトバレー熱
人名 クロイツフェルト・ヤコブ病、シャーガス病
動物・食品 豚インフルエンザ、サル痘
文化、特定の層の住民や民族、産業、職業 レジオネラ(在郷軍人の意)
恐怖心を煽る用語 未知の、致命的、流行性

などをあげています。

レジオネラ(Legionella)って「在郷軍人(legionnaire)」から来ていたんですね。そういや昔、習ったような・・・

では、どういった経緯で在郷軍人が出てきたのか調べてみたところ、「在郷軍人に多い」といった理由ではなく

レジオネラ wikipedia

1976年にアメリカ合衆国ペンシルベニア州米国在郷軍人会(英語版)の大会が開かれた際、参加者と周辺住民221人が原因不明の肺炎にかかり、一般の抗生剤治療を行なったが34人が死亡した。ウイルス、リケッチア等が原因の候補に挙げられたがそれらしいものは検出されず、新種のグラム陰性桿菌が患者の肺から多数分離された。発見された細菌は在郷軍人 (legionnaire) にちなんで Legionella pneumophila と名づけられた。種形容語の pneumophila は、本菌が肺に感染することから、「肺(ギリシア語でpneumōn)を好む (-phil)」を意味する。この集団感染事例は、在郷軍人会の大会会場近くの建物の冷却塔から飛散したエアロゾルに起因していたとされている。

たしかに、とばっちりみたいな内容ですね・・・