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ルーマニアで「肥満児の食事制限」のために親権剥奪


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ルーマニアの肥満児、「食事制限」させるため両親の親権をはく奪 AFP(2008.6.12)

【6月12日 AFP】ルーマニア当局は11日、体重100キロを超える7歳のある少年について、医師の指導のもとで減量させるため、両親の親権を取り上げたと発表した。


ボートシャニ(Botosani)郊外にある児童保護局の職員は「少年を特別指導センターで無期限で世話をする。厳しい食事制限と運動をさせる予定だ」と語った。


少年は低所得の両親のもとに生まれ、パンとラードを主食として育てられた。呼吸器と心臓血管を患い、2週間前に入院していた。


最近、メディアはルーマニアの児童の肥満のニュースを多数伝えている。前月には、学生食堂や学区内の飲食店でジャンクフードを禁止する「健康食品」に関する法律が採択されている。


呼吸器と心臓血管を患うような状態ですので、相当な肥満とは思いますが親権はく奪まで行うのは、すごいですね。


ちなみに、日本の場合では

親権の喪失 houko.com

第834条(親権の喪失の宣告)
父又は母が、親権を濫用し、又は著しく不行跡であるときは、家庭裁判所は、子の親族又は検察官の請求によって、その親権の喪失を宣告することができる。

民法で規定されているため、裁判所が「親権の行使に関して、著しく不行跡」(日本語あってる?)と認めた場合には、親権の喪失を宣告(親権はく奪)することができます。が、公権力で権利に奪うことになるので、(たぶん)成年後見人のように(それ以上に)慎重な手続きになってくると思います。


医療に関する親権停止については、日本でも2006年に下記のようなケースがあります。


手術拒否の両親、親権停止 病院と児童相談所が連携 共同通信(リンク切れています)

手術拒否の両親、親権停止 病院と児童相談所が連携


生まれつき脳の病気がある赤ちゃんに必要な手術を両親が拒否したため、病院が児童相談所に「虐待通告」をし、児童相談所の請求を受けた大阪家裁が昨年「子の健全な発達を妨げ、生命に危険を生じさせる可能性が極めて高い」として親権停止の保全処分を命じていたことが21日、分かった。


手術は同家裁が選任した親権代行者の同意で無事行われ、赤ちゃんはその後、請求取り下げで親権を回復した両親の元で順調に育っているという。


この両親は「宗教的な理由」で手術を拒否したが、宗教以外にも重い障害があるなどさまざまな理由で親が子供の治療を拒否する例がある。病院と児童相談所が連携して裁判所の判断を仰ぎ、治療に結び付けたケースとして注目される。


関係者によると、赤ちゃんは昨年、関西地方の病院で生まれたが脳の病気で容体が悪化。主治医は再三にわたって手術を勧めたが、両親は「神様にお借りした体にメスを入れることはできない」と拒み続けた。


赤ちゃんを連れ帰ろうとする様子も見せたため、病院が「手術を受けさせないのはネグレクト(養育放棄)に当たる」と児童相談所に通告。相談所も「親権の乱用だ」として、両親の親権喪失宣告と、緊急措置として親権者の職務執行停止(親権停止)の保全処分を大阪家裁に請求した。

「必要を医療を受けさせない」ことを、最近では「医療ネグレクト」と表現したりもするようです。