「新報道プレミアA」とかいうやたらと再現ドラマに力を入れていたフジの情報番組終了後にはじまった「サキヨミ」という番組があります。
公式サイトによると「あすからはじまる『新しい１週間』の『風を読む！』 新カンカク☆情報ニュース番組」という訳のわからないコンセプトを掲げているようです（ちなみに報道プレミアAのコンセプトは「大人のニュース・ラウンジ」）
さて、この番組には「今週のニッポン人 あしたはどっちだ!? 」というコーナーがあり、あるテーマに対して、2択で視聴者から意見を得るというものなんですが、8月24日放送のテーマである「医療事故調査」の設問がバイアスかかりまくりで酷かった。
（サキヨミ - フジテレビより）
＞「果たして医療は”聖域”なのか 増加する医療事故 警察の捜査は」
「聖域」と「増える医療事故」という部分に設問者の意図が丸見えです。
「○○大臣が先日問題発言をしましたが、○○氏は○○大臣に適切だとお考えですか」や「日本は過去にアジア諸国に対し侵略戦争を行い多くの国に被害を与えましたが、先日○○総理が靖国神社を公式参拝しました。アジア各国から非難の声があがっているなかでの公式参拝についてどのようにお考えですか？」と言った、誘導尋問の類に入ります。
さらに、選択肢についても、医療事故に対する司法の捜査については、「故意や明らかな重過失の場合は捜査すべき」と「条件付で賛成」を考えている方が多いと思いますが、このアンケート調査ではそれに対応する選択肢がありません。
この調査での「捜査は必要ない」は、「医療は聖域だから医療事故が増えていようと警察が捜査してはいけない」と主張しているようなモノであり、極論すぎます。
設問は誘導尋問がかかっており、二択にするのも不適切 調査としてダメダメですね
フジテレビは「トリビアの泉」とかいう番組では、調査をするにあたり、当時、大阪産業大学経済学科教授で統計科学研究者の井出満>氏に「何名調査をすればいいのか？」と確認を取っていますが（で、毎回「2000人」と言われるのが番組内ではネタになっています）
この番組では、そういった確認は行っていないようです。
バラエティーでは統計学的手法を取り入れる姿勢を見せているのに、情報ニュース番組ではスルー
「楽しくなければテレビじゃない」とバラエティ至上主義をうたっているだけあって、楽しければ（視聴率が取れれば）どうでもいいようですね
