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保健師のまとめブログ

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飲酒運転で検挙された人の4割にアルコール依存症の疑い

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月刊地域保健2009年2月号の特集は「地域で取り組むアルコール関連問題」ですが、久里浜アルコール症センター副院長の「わが国のアルコール関連問題の現状」を読んでびっくり。


飲酒運転検挙者の男性47.2%、女性38.9%がアルコール依存症の疑いとのこと。


記事横断検索かけてみたら、読売新聞で記事になっていたので、まずはそちらを引用します。



◇飲酒運転、半数が「依存症」 久里浜アルコール症センター調査 読売新聞(2007.7.20)

◆相関関係、初データ


飲酒運転の違反歴がある男性ドライバーのうち、ほぼ2人に1人はアルコール依存症の疑いがあることが、国立病院機構久里浜アルコール症センターの樋口進医師が神奈川県内で実施した調査でわかった。一般男性の場合、依存症が疑われる人は20人に1人と推計されており、自分の行動を抑制できなくなるアルコール依存症と飲酒運転との相関関係が初めてデータで裏付けられた。調査を受け、政府は依存症のドライバーに対する治療の方策などについて本格的な検討に入る。


神奈川県警察交通総務課と国立病院機構久里浜アルコール症センターによる「飲酒と運転に関する調査結果」の報告書はこちらです。



飲酒と運転に関する調査 結果報告書PDFファイル(132KB) http://www.police.pref.kanagawa.jp/mes/mesf0210.htm


この報告書のP13にある「アルコール依存症の割合の比較」という表が読売新聞の指す「飲酒運転、半数が依存症」のデータかな。



アルコール依存症の割合の比較(男性)

テスト 飲酒運転あり
検挙あり
飲酒運転あり
検挙なし
飲酒運転なし 2003年全国調査*1
一般成人男性
AUDIT≧20*2 23.8 12.4 3.0 1.6
AUDIT≧15 47.2 25.9 6.5 5.1
CAGE*3 36.9 18.1 7.0 6.8
KAST*4 39.5 20.1 6.0 7.1

アルコール依存症の割合の比較(女性)

テスト 飲酒運転あり
検挙あり
飲酒運転あり
検挙なし
飲酒運転なし 2003年全国調査
一般成人女性
AUDIT≧20 22.2 23.1 6.3 0.2
AUDIT≧15 38.9 23.1 6.3 0.7
CAGE 45.0 35.7 9.4 1.3
KAST 36.8 23.1 12.5 1.3

◇飲酒運転者におけるアルコール依存症の割合のオッズ比

テスト 検挙あり
男性
検挙なし
男性
検挙あり
女性
検挙なし
女性
AUDIT≧20 19.2 8.7 142.4 149.9
AUDIT≧15 16.6 6.5 90.3 149.9
CAGE 8.0 3.0 62.1 42.2
KAST 8.5 3.3 44.2 22.8


これらの結果から、報告書では「常習飲酒運転の背景には、アルコール依存症やアルコールの危険な使用が大きく存在するといえるだろう」と考察。



飲酒運転とアルコール依存症の関連性についてのデータが出たこともあり、内閣府常習飲酒運転者対策推進会議において「常習飲酒運転者対策の推進について」が決定され、また自治体においても大阪府こころの健康総合センターが「飲酒運転に潜むアルコール依存症」という冊子を発行するなど、さまざまな取り組みが行われています。

http://kokoro-osaka.jp/column/column.html


飲酒運転防止の啓発や大規模な取締りがありながらも飲酒運転がなかなか減らないことの背景には、アルコール依存症をはじめとする飲酒問題が控えていることが推測されています。


大阪府では、大阪市堺市とともに飲酒運転が引き起こす不幸な事故が無くなることを願って「飲酒運転に潜むアルコール依存症」を発行しています。ハンドルを握るあなた、そしてご家族の方も、ぜひ、ご一読ください。


http://kokoro-osaka.jp/column/insyu_face.jpg

と、いろいろ情報を調べていたら、こんな記事も発見。沖縄県のデータですが「免許取消処分者の4割がアルコール依存症の疑い」とのこと。


免許取消の4割 アルコール依存/県内男性 全国平均超 沖縄タイムス(2008.11.21)

県内で運転免許取消処分講習を受けた人への調査で、有効回答があった男性の約四割がアルコール依存症の疑いがあることが二十日、県警など五つの道府県警の合同調査で分かった。琉球病院精神科の大鶴卓医師は「アルコール依存症と思われる人たちが飲酒運転を繰り返している」と警鐘を鳴らしている。


調査は今年一月から六月まで、県内で運転免許取消処分講習を受けた六百六十七人に「AUDIT(アルコールチェックリスト)」と呼ばれる分類テストを実施。六百六人(男性五百四十人、女性六十六人)から有効回答があった。うち男性は二百二十二人(41・1%)がアルコール依存症の疑いがあるとされた。全国平均は28・9%。女性は十六人(24・2%)で全国平均は17・4%と、どちらも全国平均を上回った。

*1:わが国の成人飲酒行動およびアルコール症に関する全国調査.日本アルコール・薬物医学会雑誌,40;455-470,2005.

*2:Alcohol Use Disorders Identification Test

*3:アルコール依存症セルフチェック

*4:久里浜式アルコール症スクリーニングテスト