2012年のエントリー記事自体が10本にも満たないのでアレなんですが、振り返ってみます。
<4月><11月>キリンビバレッジが特保のコーラ「メッツコーラ」を発売。難消化性デキストリンの大ブームへ
△4月発売ですでに1億本突破らしいです | △2012年11月発売 |
特保初のコーラということで発売されたキリンビバレッジの「メッツコーラ」ですが、日経トレンディの2012年ヒット商品ランキング第8位になるなど(ちなみに7位はおさわり探偵なめこ栽培キット、9位は街コン←街コンって何?)イケイケらしいです。
あまりにもイケイケなので業界2位のペプシも同じ難消化性デキストリンを使った特保コーラ「PEPSI SPECIAL」を11月に発売しており、難消化性デキストリンブーム到来ってところでしょうか?
ちなみに、難消化性デキストリン=食物繊維が脂肪の吸収を抑えるメカニズムですが、脂肪が体内に吸収される仕組みは
↓
腸で胆汁酸に包まれて胆汁酸ミセルとして運ばれる
↓
小腸で胆汁酸ミセルから脂肪が放出され、体内に吸収
というルートですが、難消化性デキストリン=食物繊維を摂取すると胆汁酸ミセルが安定化し、小腸での吸収を抑えるそうな。というわけで、食後よりは食直前や食中に飲むほうが効果がありそうですね>特保コーラ
ちなみに、喪黒福造のCMでお馴染みなサントリー黒ウーロン茶は
胆汁酸ミセルを分解するときに活躍するリパーゼの働きを阻害するそうです。
<10月>iPS細胞で山中先生ノーベル賞おめでとう!の裏で・・
森口尚史東京大学先端科学技術研究センター特任教授(2012.12.31現在は元特任教授です)がiPS細胞を臨床で応用(心筋に移植。成果あり)しただのどーのこーので誤報をやらかして、裏というか、一時期は山中先生よりも報道に出てきちゃいましたね。
◇読売新聞がおわび掲載 iPS臨床「誤報と判断」 朝日新聞(2012.10.13)
iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った世界初の臨床応用を森口尚史(ひさし)氏(48)が行ったとする読売新聞の報道について、同社は13日付朝刊で「同氏の説明は虚偽で、一連の記事は誤報と判断した」との見解を示し、「おわび」を掲載した。また、共同通信も「言い分をうのみにした」などとする検証記事を配信した。
ちなみに、この森口氏。専門は知的財産法と医療統計らしいです。
スクープで浮かれた読売新聞といい、後追いで盛り上がった新聞各社といい、裏取りとかしないものなんですかね。
<11月>あの山形県上小阿仁村に就任した医師が3ヶ月で退職へ
一部ネット上で有名なあの上小阿仁村に新しく就任した医師が退職されました。
ちなみにどこがどう有名なのかというと
- | 着任時期 | 備考 |
1人目 | 2008年2月〜 | 村人からの苛烈な嫌がらせにより、わずか4か月で辞意表示・着任から6か月で退職 |
2人目 | 2009年1月〜 | 2010年(平成22年)3月に辞意を表明、「後任が見つかるように」との理由から2011年(平成23年)3月をもって離職すると発表した。この辞意表明の直後、数多くの村民からの慰留、村当局による改善策の申し入れにより、辞意は撤回された[11]。しかし、同医師は2010年(平成22年)9月に再び退職願を提出し、2011年(平成23年)2月下旬受理された |
3人目 | 2011年6月〜 | 村の公募に応じて北海道北見市から2011年(平成23年)6月に赴任した医師も、2012年5月に村に辞意を伝えた |
4人目 | 2012年10月〜 | 同日付で北海道帯広市の医師が診療所の新所長に就任すると発表。〜略〜着任から1か月足らずの11月6日までに村に辞意を伝えている。理由は体調不良としている。 |
5人目 | 2012年11月22日 | 前北秋田市長の岸部陞(すすむ)・旧北秋中央病院名誉院長が所長に就任、診療を再開した。村は後任が決まるまで当分の間、診療を続けてもらう方針であると発表 |
- 夜間に急患が来てもいいようにと自費で「赤外線センサーで人が来たら感知して光るライト」を設置したら「税金の無駄遣い」と叩かれ
- 外来対応で食事も取れなかったのでパンを買ってきて食べてみれば「患者を待たして買い物ですか」と叩かれ
- 住民にはmixiでボロクソに言われ
- 村役場からは住民に「診療所に苦情があるなら診療所ではなく村役場の総務課に電話して下さい」と広報されるような土地柄でしたが・・・
そんな中で4人目の医師は論文などから、ネット上では「こんな記事」で盛り上がって期待されていましたが、1ヶ月をたたずに辞意表明・・・
「二度あることは三度ある」を超えた「三度あることは四度ある」を経験した上小阿仁村ですが、無事、後任(6人目)は決まるのでしょうか・・(といよりも5人目の元市長は大丈夫なんでしょうか・・)
<12月>衆院選で政権交代。厚生労働大臣は自民党の田村憲久(たむらのりひさ)氏
と散々な言われようですが、12月16日の衆院選で自公連立政権が誕生しました。(正確に書くと、政権発足は12月26日ですが・・)
というわけで気になる厚生相ですが、自民党の田村憲久氏が就任。
平成8年10月 | 衆議院議員初当選 |
平成14年1月 | 厚生労働大臣政務官 |
平成16年10月 | 自由民主党政務調査会厚生労働部会長 |
平成19年10月 | 衆議院厚生労働委員会理事 |
平成19年10月 | 自由民主党社会保障制度調査会会長代理 |
平成20年9月 | 衆議院厚生労働委員長 |
平成22年9月 | 自由民主党政務調査会厚生労働部会長 |
平成22年10月 | 衆議院厚生労働委員会理事 |
平成24年12月 | 厚生労働大臣 |
という経歴でして・・厚生労働行政を得意としているのかな?
これから、よろしくお願いしますm(__)m
あっ、でも、法律をがらっと変えるなら、少し準備期間の猶予があると嬉しいです。(参考記事:どんどん準備期間がなくなる今の社会保障制度)
<12月>週刊朝日、日本肝胆膵外科学会の名を勝手に使い広告募集
橋下市長の件でもやらかした週刊朝日ですが、こっちもひどいですね。
しかし、まあ、よく見かける「手術数で選んだ〜」「〜で選んだ病院ランキング◯◯」といった類のムックですが、特集されている病院が広告料100万円前後払っている病院だとすると、ランキングが本当に正しいのかどうかも怪しいと思っちゃいますね。
※橋下市長の件でやらかした週刊朝日に関してはこちらをどうぞ>「報道と人権委」の見解、橋下市長に報告 朝日新聞出版
同出版はこの日、見解と、見解を受けた再発防止策などを橋下氏に報告し、改めて謝罪した。橋下氏は「納得できた」などと述べた。
それでは少し脱線しましたが、週刊朝日の日本肝胆膵学会長名義無断使用の記事です。
◇「無断で病院に多額の広告料要求」 日本肝胆膵外科学会が週刊朝日に抗議 MSN産経ニュース(2012.12.20)
「週刊朝日」が日本肝胆膵(かんたんすい)外科学会(宮崎勝理事長)の名前を無断使用し、病院施設に多額の広告料を要求していたことが判明したとして、同学会が週刊朝日側に抗議文を送付していたことが20日、分かった。
学会によると、週刊朝日は平成25年2月発売予定の「手術数でわかるいい病院2013」に掲載する広告企画で、「取材協力」として学会と理事長名を無断で表記。多くの病院に広告料として100万円以上を要求していたとされる。
同社は産経新聞の取材に、「広告会社によると、宮崎先生は取材に応じていただいたとのこと。『一切関わりをもっていない』とされていることには、いささか当惑している」と回答、「直接会って説明する」としている。
◇週刊朝日、日本肝胆膵外科学会からの抗議を受け謝罪 無断で名前を掲載し、病院施設に広告掲載を持ちかけた件で。 ねとらぼ(2012.12.21)
週刊朝日4 件が、日本肝胆膵(かんたんすい)外科学会(宮崎勝理事長)の名前を無断で使用し、病院施設に広告料を要求した件で11月20日、学会は朝日新聞出版側より正式な謝罪があったと報告している。
それにしても、アマゾンで「病院ランキング本」を検索すると、100冊以上ヒットしました(汗
一市民としては、広告料ではなく本当の実力に応じたランキングであることを期待するばかりですね。
△ちなみに、週刊朝日のムックこんな感じだそうです。気をつけましょう。
それでは、こんな1年でしたが、皆様にご多幸がありますように(`・ω・´)