薬局薬剤師(開業薬剤師)の情報を集めようと、いろいろ検索して回っていたときに目に飛び込んできた「簡易懸濁法」の文字。
「在宅医療支援のために薬剤師が簡易懸濁法を行うのもいいかもしれませんね」みたいな感じで、いろんなブログやサイトで使われていたのですが、内容がわからなかったので、調べてみると、昭和大学リハビリテーション病院の薬局のコンテンツに、かなり詳しい内容が掲載されていました。
◇服薬コンプライアンス向上のために薬剤師ができること 昭和大学リハビリテーション病院
を、読んでいただければ、かなーり詳細に書かれているのでよくわかると思うのですが、斜め読みした分をまとめてみると・・・
経管栄養を利用している患者さんのために考案された方法で、経管栄養の場合、チューブを通して与薬することになるが、錠剤やカプセルの場合、砕いたりカプセルの中身を取り出す必要があったのですが、簡易懸濁法では、前もってお湯に溶かしておき、そのまま注入するというもの。
粉砕して与薬していたときに比べ、チューブ閉塞や崩壊中の汚染が少ないといったメリットがあるそうです。
直前投与のため
- 光、温度などの物理的安定性の影響がほとんどない。
- 粉砕、分割分包によるロスがない。
- 接触、吸入による調剤者への健康被害がない。
^調剤の煩雑化や時間の増大の問題がない
と、書かれていました。
簡易懸濁法の適用かどうかはわかりませんが、コーティング錠剤とかツムラ84(大黄甘草湯エキス顆粒)などは、確かに、チューブに詰まりやすい印象はあります。
詰まってしまって、フラッシュ(注入器にぬるま湯や水を入れチューブ内の薬剤を押し出してみる方法)をしても無理な場合、医師による経管チューブ(ん?管管?)の交換が必要となり、患者さんにもスタッフにも負担を強いることになるのですが
そのリスクが軽減され、調剤時の負担も減るとなると、目からうろこのすごい方法です。
臨床にいた数年前には、聞かなかった方法なので、ここ1−2年の間に広まった方法なのでしょうか?ちなみに、簡易懸濁法研究会がマニュアル本を出版しているそうです。