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臨床経験のない保健師向け講座第2回「処方箋」


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講座の趣旨

突如始まった「臨床経験のない保健師向け講座」ですが、
この講座は、「卒業してそのまま自治体で保健師として採用されました」的な"臨床経験がない保健師"を対象に、
"臨床経験がない保健師"にありがちな注意点や気づきにくい注意点、その他いろいろな注意点について、不定期にいろいろアレコレするコーナーです。

第2回のテーマ「処方箋」

医療中断の方を医療機関につなげる際などに、事前調整として「今まで、こんな薬を飲んでました」と服薬内容を医療機関に伝えたり
逆に、医療機関に入院されている方が退院される際に、診療情報提供書や看護サマリーと一緒に処方箋が送られてきたりと
処方箋を見る機会も少なくない保健師ですが、「v.d.s」だの「14TD」だの「Rp.」だの「do.」だのと、あまり見かけない単語ばかりで戸惑う場合も少なくないと思いますので、今回は「処方箋」の解説です。

処方箋はこんな感じ

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それぞれの意味を解説すると
Rp→レシピ=処方の意
①ブロプレス錠8mgは1日1錠、それをM(朝)1回服用
②カルデナリン錠1mgは1日1錠、それをM(朝)1回服用
③ベイスン錠0.3mgは1日3錠、それを3回に分けて食直前服用(=毎食1錠を食直前に服用)
④ベルソムラ錠15mgは1日1錠、それをv.d.S(寝る前)に1回服用

/14TDは①〜④を同じ内容で14TD(14日分)用意してね、の意です。

⑤ロキソニンについては、頓服で5回分処方となっています。
頓用/頓服=「○○の時に飲んでね」という条件つきのお薬であり、①〜④のお薬のように決められたタイミングでの服用ではないため、「○回分」という処方のやり方になります。

なお、略語については「処方箋 略語」といったキーワードでグーグル先生に尋ねると、詳しいサイトがいっぱい出てくると思うので、そちらでご参照ください。

気をつけること

ここで、気をつけないと行けないのが「3✗」という表記。(分3と書いたり、/3と書いたりと医師によってバラバラですが・・)。

③ベイスン(0.3)3T 3✗食直前

上の処方の正しい意味は
「"ベイスン錠0.3mgが3錠で1日分"。それを3回に分けて食直前に服用してね」という意味です。(3錠を3回に分けて飲むってことなので、毎食直前ってことですね)

間違い例
「"ベイスン錠0.3mgが3錠で1回分"。それを3回・食直前に服用ってことだから、1日合計で9錠」と思い込んでしまうと、大変なことになるので、注意しましょう。

内服薬については「1日分がこれだけで、それを○回に分けていついつ飲みなさい」と書くのが基本的なルールです。

内服薬以外は?

では、外用薬(塗り薬とか湿布)や点眼はどうなるかというと

リンデロンV軟膏 30g ✗2 右腕に塗布

クラビット点眼液 1本 ✗3 左目

というように、総量と使い方(用法)が記載されています。

  • リンデロン軟膏を30g、容器に詰めておくので→1日2回右腕に塗ってね
  • クラビット点眼液を1本渡すので→1日3回左目に点眼してね

と言った感じです。
軟膏とか点眼液は、錠剤のように1回分に分けて個包装することが難しいので、このような形になっている・・と思います。

do処方

ちなみに、上の処方を受けた方が、次回も「この間と同じ処方だよ」という場合は、do処方というやり方もあります。

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この場合、「前回の①〜④の処方を同じ内容で14日分出すように」という内容となります。
ちなみに、⑤のロキソニンは、前回分が余っているのかは分かりませんが、今回は処方されていません。

まとめ

といった内容が、処方箋についての大まかな解説ですが、病院によっては、独自のルールが設けられていたり、字がぐちゃぐちゃしすぎて読めないよ、といった場合もありますので、疑問に思ったり引っかかりがあれば「多分、こういう意味だな」と解釈するのではなく、確認することが大切です。

現場ですぐに役立つ! 処方箋の読み方

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